ネトウヨのアイドル杉田水脈はどうなるのか

政治・2022-12-28 18:00
ネトウヨのアイドル杉田水脈はどうなるのか
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杉田水脈という議員がいる。差別発言などを連発していたが、安倍派であったため総務政務官に抜擢された議員である。その杉田議員が、事実上の更迭となった。

杉田議員は以前より、問題発言が多くあるので、そのいくつかを拾ってみよう

保育所の待機児童問題について
・「保育所や学童保育はコミンテルン(かつてあった国際共産主義の指導組織)や共産党などの日本を貶めようとする勢力が日本を弱体化させるために仕組んだ施設」
・「旧ソ連崩壊後、弱体化したと思われていたコミンテルンは息を吹き返しつつあります」

80年も前に解散したコミンテルンが復活という謎の陰謀論だが、これはまったく根拠がないため、今年の11月に撤回している。

他にも
・「学童保育所は鍵っ子が可哀想だということで、共産党が主導してつくったサービス」
・「学童保育は共産党用語であり、自治体では用いません」
と発言、当たり前だが、「学童保育」は厚労省も使っている言葉で共産党用語ではない。
・「夫婦別姓、ジェンダーフリー、LGBT支援などの考えを広め、日本の一番コアな部分である『家族』を(コミンテルンが)崩壊させようと仕掛けてきました」

杉田議員はコミンテルンやLGBTがお嫌いらしいが、つい最近ロシアをソ連に復古させたいプーチン氏が、反LGBT法を成立させたばかりだ。

・「LGBTは生産性がない」
これは2018年に「新潮45」に寄稿した文にあったものだが、この文章が炎上し、やがて「新潮45」は休刊に追い込まれることになる。

他にも「日本に女性差別はない」と発言。
性暴力被害者の相談事業に関し「女性はいくらでもうそをつけますから」と発言。

ジャーナリストの伊藤詩織さんに対ツイッターの投稿に「いいね」を繰り返し押して提訴された問題などなど。

これら杉田議員の意見は、そのままネット右翼と言われる人たちの意見であり、彼女の熱烈な支持層はそのネトウヨ層である。
ネトウヨ層と言えば、民族差別だが杉田議員もその手の発言は多い。

ネトウヨ層は中高年男性が多い世界。その中で彼女はアイドル的存在なっていった。

そんな議員をあろうことか、岸田内閣は総務政務官に任命してしまった。
総務省の仕事の中には、ネット上の誹謗中傷対策というものがある。
つまり杉田議員は、もっともなってはいけない人なのだ。

一応、過去の発言等の一部は撤回や謝罪をしたらしいが、今後もやめることはないだろう。
彼女の支持層はネトウヨ層であり、それをやめると杉田議員の存在価値もなくなるのだ。

杉田議員は亡き安倍元首相から引っ張られ、安倍元首相の庇護の元、議員を続けてきた。
しかも実力ではなく比例代表で、である。

政務官を降ろされ、問題発言が多すぎて、もはや彼女を守る安倍元首相はいない。
おそらく次の選挙での当選はないだろう。

杉田議員を自民党に引っ張ってきたのは安倍氏である。
杉田議員問題や、旧統一教会問題なども安倍氏の「負の遺産」であり、岸田政権は安倍氏の呪いに苦しんでいるようにさえ見えるときがある。

プロフィール

巨椋修(おぐらおさむ)
作家、漫画家。22歳で漫画家デビュー、35歳で作家デビュー、42歳で映画監督。社会問題、歴史、宗教、政治、経済についての執筆が多い。
2004年、富山大学講師。 2008~2009年、JR東海新幹線女性運転士・車掌の護身術講師。陽明門護身拳法5段。

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