国難・非常事態が理解できていない政治家たち
政治・2021-01-15 14:44コロナ禍はまさに国難である。
ある国の都市ではロックダウンを繰り返し、市民は証明書がないと外出もできないという都市もあるという。
我が国も、二度目の非常事態宣言が出され、国民の多くは、我慢し辛抱しながらもそれ従い、政治家たちはそんな国民に応えるべく会食を打ち合わせと言い換えたり、あるいは堂々と新年会に出席したり…… っておい!
しかし自分たちが今この時期に大人数での会食だの新年会をした場合、叩かれるかどうかとか思いが至らないのであろうか?
先日もポスト菅の1人、石破茂元幹事長が、山崎拓元自民党副総裁、三原朝彦衆院議員など9人が、料亭で宴会を行ったという。しかもその日は「国会議員会食自粛令」でた日であった。
この人たちは、自分たちが国民に選ばれた代表であるという自覚もなければ、会食のときに記者が張っているかもしれないという警戒感すらないらしい。
災害心理学に『正常性バイアス』という言葉がある。危機が迫ってきているのに「すぐに収まる」「自分だけは大丈夫」と思うことで、危険を過小評価し、被害を大きくしてしまうことだ。
日本の与党政治家は、この国難の時に「すぐに収まる」「自分は大丈夫」と思ってきたのではないだろうか? ちなみに危機管理者として政治家がもっともやってはいけない思考がこの『正常性バイアス』なのだ。
与党政治家がダメなら、野党はどうだろう? 12月の国会はあっさりと終わってしまったが、立憲民主党の皆さんは燃えるような目でこう言った。「ぜひ延長を!」と。国民は思った。「そうだ! もっとコロナ対策の議論を!」と…… しかし立憲の議員さんたちは言った! 「国会延長したら、桜前夜祭を追及する!」
そ……、そこなの? いま家が火事で家族が焼け死のうとしているのに、それいまじゃなきゃダメなの?
政治家が無能だとしたら、それもまた国難である。
プロフィール
おぐらおさむ
作家、漫画家。22歳で漫画家デビュー、35歳で作家デビュー、社会問題全般に関心が高く、歴史、時代劇、宗教、食文化などをテーマに執筆をしている。2004年、富山大学教養学部非常勤講師。 2008~2009年、JR東海新幹線女性運転士・車掌の護身術講師。空手五段。
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