参院選、東京・京都・香川選挙区がおもしろすぎる件

政治・2022-06-24 12:51
参院選、東京・京都・香川選挙区がおもしろすぎる件
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いよいよ参院選がはじまった。注目の選挙区はというと、東京・京都・香川がおもしろそうだ。

東京は6議席を21人の候補者が争う激戦区だ。当選間違いないのが立民・蓮舫、公明・竹谷とし子の2名、自民・朝日けんたろう、共産・山添拓がかなり当選に近い場所にいる。

それに、元おニャン子の自民・生稲晃子、れいわ・山本太郎、都民ファースト・荒木ちはる、無所属・乙武ひろただといった有名どころが追うという形だ。これら有名どころ乱立の中、誰が当選し、誰が落選するのか?

次に京都選挙区、ここは2議席を9人の候補者が争う。ここの現職は立憲民主党の福山哲郎前幹事長だけである。

しかし今回、国民民主党代表代行の前原誠司氏が推薦する日本維新の会の、楠井祐子氏が殴り込みをかけてきた。前原氏は衆院京都2区選出であり福山哲郎氏とは、旧民主党・民進党時代からの盟友であったが、いまは立民最大の敵、維新となって福山氏を襲ってきたというわけだ。

元々京都はリベラル系が強い地域で、維新はそれほど進出していない。しかし4月の京都府議補選で、維新の候補者が自民・立民・共産を破って当選している。最近の維新の伸びで、さすがの福山氏も危ないのではないかと話す政治記者は多い。

すでに京都選挙区では、自民・吉井章氏と言われ、立民・福山哲郎氏が維新候補者に負けるようなことになればどうなるか?

立民の泉健太代表は衆院京都3区選出である。もし泉代表のお膝元である京都で、前幹事長の福山氏が負けるようなことになれば、泉降ろしが起こるのは必然。それだけに立民としては京都を死守したいところだ。

もう一つ注目の選挙区は香川である。ここは1人区に8人も候補者が乱立する激戦区だ。香川は、国民民主党の玉木雄一郎氏のお膝元であると同時に、『なぜ君は総理大臣になれないのか』というドキュメンタリー映画で有名になった立民の小川淳也幹事長のお膝元でもある。

この2人は出身地、出身高校、出身大学が同じであるものの、香川で野党共闘は実現せず、国民・玉木代表と立民・小川幹事長との代理戦争とさえ言われているのだ。

しかし、この選挙区は現職の磯崎仁彦官房副長官が、ででんと構えて立候補している。磯崎氏は前回の選挙で圧勝している。それほどの強者がいる1人区では野党共闘しても勝てないだろうと言われている。

ではなぜ野党は立候補させるのかというと、地域で党名を浸透させるためと、候補者を出すことで比例票を伸ばすためだ。そのため、NHK党と参政党がやたらと立候補者を立てている。NHK党は東京選挙区だけで5人も候補者を立てているのだ。

さて、投票日は7月10日、どういう結果が出るのだろうか?

プロフィール

巨椋修(おぐらおさむ)
作家、漫画家。22歳で漫画家デビュー、35歳で作家デビュー、42歳で映画監督。社会問題、歴史、宗教、政治、経済についての執筆が多い。
2004年、富山大学講師。 2008~2009年、JR東海新幹線女性運転士・車掌の護身術講師。陽明門護身拳法5段。

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