立憲民主党は社民党の二の舞となるのか?

政治・2020-11-18 12:12
立憲民主党は社民党の二の舞となるのか?
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社民党が事実上分裂し、国会議員が福島瑞穂党首のみとなってしまった。日本でもっとも古い老舗政党のひとつが……、である。

1955年(昭和30)、党内で左右に分裂していた旧社会党は統一。保守勢力であった自由党と日本民主党が合流し自由民主党が誕生した。

再軍備や憲法改正をしたい自民党が議席の3分の2を取り、再軍備反対、憲法改正反対の社会党が3分の1を取った。いわゆる55年体制のはじまりである。

社民党の前身である旧社会党は「反対のための反対」「与党のすることはとにかく反対」「ダメなものはダメ」といった政党であったが、何度か政権に参加したことがある。

1947年(昭和22)、社会党委員長の片山哲が第46代内閣総理大臣になったのをはじめ、1994年(平成6)、村山富市が第81代内閣総理大臣に任命されている。

しかし万年野党とも揶揄された旧社会党、現社民党は現実の政権を担う立場になるたびに、国民から見放されていく。特に55年体制以来、初めて自民党以外の総理となった村山富市政権時代、多くの国民は村山総理に期待をしたが、支持を失って凋落していく。

これは旧民主党が、圧倒的国民の期待を背負い政権を取った後、自民に政権を奪われ、政党支持率が10%程度に凋落した民進党、その後の立憲民主党に似ているのではないだろうか?

現在、立憲民主党は国民民主党や社会党からの合流組を迎え、150以上の議席を持つようになってきた。その一方で

「これって昔の民主党とどう違うの?」

という声も聞こえる。

改革を嫌う立憲民主党だが、自らを改革しないと、社民党のようになるのではないかと思えてならない。

プロフィール

おぐらおさむ
作家、漫画家。22歳で漫画家デビュー、35歳で作家デビュー、社会問題全般に関心が高く、歴史、時代劇、宗教、食文化などをテーマに執筆をしている。2004年、富山大学教養学部非常勤講師。 2008~2009年、JR東海新幹線女性運転士・車掌の護身術講師。空手五段。

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