れいわ新選組・NHK党・参政党など新党が香ばしくておもしろい!

政治・2022-06-21 21:24
れいわ新選組・NHK党・参政党など新党が香ばしくておもしろい!
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最近、既成ではない新しい政党の活躍が目立つ。その一つが元俳優の山本太郎氏率いる『れいわ新選組』だ。

山本氏は2013年の参院選で初当選、その後国会に数珠を持ち喪服姿で、当時の安倍首相に合掌したり、園遊会では当時の天皇陛下に手紙を手渡しするなど問題行動が多い人だが、演説はバツグンにうまい。聴衆からのヤジや質問にもたちどころに切り返す能力を持っている。

これは山本氏の後に続く「NHKをぶっ潰す」で有名になったNHK党の立花孝志氏や、参政党の神谷宗幣(そうへい)氏も同じで、演説や質問の返しがとてもうまいというのが共通点だ。

また山本氏や立花氏の選挙活動はこれまでの既成政党にないやり方をしている。れいわ新選組は団体設立をした2019年4月からわずか9カ月で、個人からの寄附が5億円近く集めた。これは自民党の個人寄付とほぼ同じであり、立民の3428万円よりはるかに多い。

どういう人がれいわ新選組に寄附をしているかというと、ある調査によると低所得者が圧倒的に多いらしい。

一方、NHK党は、2019年の参院選のときにYouTubeで呼びかけ、一口3百万円で二口までとし、わずか10日ほどで1億円の選挙資金を【借りている】 さらにこのときNHK党は37人の立候補者を出しているが、これもこのときYouTubeで集めた人たちである。

このときの立花氏の戦略は37人の立候補者を出し、選挙区で政党要件の2%以上の得票率を得ることで、政党交付金を得て、比例で立花氏一人を当選させるというものであり、その目論見は見事に当たって立花氏は当選している。借金は、政党交付金から返したらしい。立花氏の怜悧な考え方には舌を巻くばかりだ。

ちなみに2022年、日経新聞の「政党交付金見込み金額」によると、国会議員2人の社民党は2億7900万円
、現在国会議員ゼロのNHK党も2億円以上もらっているから。それなりにもらえるものらしい。

また、山本太郎氏や立花孝志氏が、東京都知事選に受からないことがわかっていて、出馬するのも、党名や自分の名を売るための行為である。

最近、立花氏が「報道ステーション」で暴走し発言を止められたのも、その後にテレ朝を提訴もしかりであろう。見事なまでの炎上商法だ。そしてこれらはすべて計算ずくで行われている。

そして彼らはYouTubeなどのSNSを最大限利用する。

彼ら2人に学んだのが、参政党の神谷宗幣氏であろう。参政党といっても名前を知らない人も多いかもしれないが、いま急速に伸びている新政党だ。

かなり右寄りの政党であり、反ワクチンなど陰謀論的な主張も目立つなどアヤシサ満点の党だが、すでに党員は5万人、支部の数は49。ここも寄附などで政治資金を4億円以上集めたらしい。参院選の立候補者は50人。この党も政党要件を満たし公党になるか、比例で当選者を出す可能性が高い。

これらの政党はうさんくささ満載ではあるが、選挙ルールのスキマを縫うような既成政党にない行動や戦略で活動している。今回の参院選ではこれら3党が政界に何らかの風を起こすのは間違いない。

プロフィール

巨椋修(おぐらおさむ)
作家、漫画家。22歳で漫画家デビュー、35歳で作家デビュー、42歳で映画監督。社会問題、歴史、宗教、政治、経済についての執筆が多い。
2004年、富山大学講師。 2008~2009年、JR東海新幹線女性運転士・車掌の護身術講師。陽明門護身拳法5段。

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