コロナ禍の中、困窮している人を救おうしない政府って何なのよ?
政治・2020-12-20 14:252020年11月の自殺者数が昨年より182人多い1798人であった。自殺に関しては6月までは前年同月比まで少なかった。しかし7月以降自殺は昨年より多くなり、11月までの自殺者数では累計で426人も多い。
実は2019年まで10年連続で自殺者数は減少していたのだ。精神医学の世界では自殺未遂者は自殺した人の10~20倍の未遂者がいると言われている。
自殺未遂を実行しない人を含めると、どれくらいの人々が「死んでしまいたい」と考えているなど、想像つかないほどだ。
この自殺を考えたり実行したりする人たちへの一番の薬は、抗うつ薬や抗不安薬ではなく「お金」という特効薬であろう。特に6人に1人いると言われる相対的貧困層にはお金の問題は重大だ。
いま政治家に問われているのは、感染防止策は当然として「国民の命か、それとも金か」である。
第一波のとき、麻生財務大臣の一律10万円の定額給付金への意見は「国民に金を渡しても、貯金するだけだから無駄」というものであった。そして11月には「ほら国民の貯金が増えた」と言った。
この人は本当にこの国の財務大臣なのだろうか? 多少でもゆとりがある人が給付されたお金を貯金に回すのは、この緊急時当たり前なのだ。特に6人に1人いる貧困層にとって、例えGoToトラベルで安くなるからと言われても「ありがたや~」と旅行に行くゆとりなどない。先行き不透明な現在、貯金は当然の判断だろう。厚労省によると4~9月の生活困窮相談が前年度の3倍に急増しているのだ。
このたびGoToが中止となったからには、さらなる補償をしないと自殺者や困窮する人が激増するのは目に見えているが、政府の動きは遅い。
どうにも政府は、困窮者や自殺者が増えても国民のためにお金を使うことが嫌で仕方ないらしい。
プロフィール
おぐらおさむ
作家、漫画家。22歳で漫画家デビュー、35歳で作家デビュー、社会問題全般に関心が高く、歴史、時代劇、宗教、食文化などをテーマに執筆をしている。2004年、富山大学教養学部非常勤講師。 2008~2009年、JR東海新幹線女性運転士・車掌の護身術講師。空手五段。
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