立憲民主党VS日本維新の会 野党第一党の争いはどうなる?

政治・2022-07-21 18:56
立憲民主党VS日本維新の会 野党第一党の争いはどうなる?
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『選挙ドットコム』というネット番組でおもしろい調査をやっていた。『政権交代の中心を担う野党として、立憲民主党と日本維新の会のどちらに期待』というものだ。

実際、今回の参院選では、立民の菅直人元首相が、維新の本場大阪に乗り込むなど、ライバル心をむき出しにして「野党第一党の地位を明け渡すものか」という勢いで戦っていた。さて結果は

・ネット調査 立民に期待8.1% 維新に期待27.8%
・電話調査 立民に期待22.2% 維新に期待31.1%

と、なっている。ネット調査は20代30代が多く反映されやすく、電話調査は40代以上が反映されやすいとはいえ、双方とも維新のほうが期待値は高いという結果が出た。特に若い層は立民より維新に期待が高い。

では参院選の選挙結果はどうか?

・立民17議席
・維新12議席

と、維新は立民を超えて野党第一党になるのではないかという予想は外れ、立民が野党第一党を死守した形だ。

ただ直前に合った安倍元首相暗殺事件があり、無党派層における維新の票が自民への弔い票に流れたという説もある。維新の支持層は自民の安部・岸田政権と被るところが多く、実際多くの票が維新から自民へと流れたことだろう。だとすれば、維新にとってくやしい選挙となったに違いない。

ここ1~2年の傾向としては、維新が伸びていて立民は少しずつ退潮していたというのは、まごうことなき事実であろう。今回の参院選でも23議席あったのが17議席と議席数を大きく減らしてしまった。これは健闘したというべきか、大敗というべきか。もし大敗ということであれば、立民の泉代表は交代ということになるが、いままた代表を交代したところで、マイナス以外の何物でもないと思うのだが、さてどうなるか・・・

また、日本維新の会の松井代表は代表辞任・政治家引退を表明しており、大阪府知事の吉村副代表はというと、大阪維新の会の代表であり、日本維新の会代表選への立候補は否定している。

と、すると、吉村氏以外に新しい日本維新の会の顔が代表選で生まれることになる。これがはたして維新にとって吉となるか凶となるかはまだ不明だ。

これからは、自民一強の中、リベラル政党の立民と保守政党の維新における野党第一党の争いが繰り広げられることになる。たとえ自民一強であるとしても、野党には政権を検証し、代案を示す役目がある。リベラルと保守それぞれの立場から、国民に尽くしてほしいものだ。

プロフィール

巨椋修(おぐらおさむ)
作家、漫画家。22歳で漫画家デビュー、35歳で作家デビュー、42歳で映画監督。社会問題、歴史、宗教、政治、経済についての執筆が多い。
2004年、富山大学講師。 2008~2009年、JR東海新幹線女性運転士・車掌の護身術講師。陽明門護身拳法5段。

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