内閣支持率最低でも岸田降ろしは起きないわけ

政治・2022-09-22 18:30
内閣支持率最低でも岸田降ろしは起きないわけ
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岸田内閣の支持率が急落し不支持率が急増している。ほぼ同時に国葬儀反対派も増え続けている。当初反対派より賛成派が多かった。

しかしその後、自民党と統一教会の問題が次々に出てくると、国葬義賛成派は減り、反対派が増えて来て、いまや国民の約6割が反対しているという。

暗殺当時、「安倍が殺されたのは天罰「ザマーミロ」と言っている人は、一部の熱狂的野党支持者で、「いくらなんでも人が殺されたのを喜ぶなんて」と、言う人が多かった。しかし統一教会と安倍元首相との関わりや、自民党との関わりが連日報道され、風向きが変わっていったのだ。

それを後押ししたのが、他ならぬ岸田総理であった。なぜ国葬義をやるのかという理由は4つ

1.最長8年8カ月首相の重責を担った
2.内政・外交の実績
3.国際社会からの高い評価
4.暗殺され国内外から哀悼の意が多い

である。その後国会などで野党からの追求にも、これらを繰り返すのみであった。岸田総理は、国民を納得できるような説明ができない。もしくはする気がないのかもしれない。

当初、費用が2億5千万円と言われたが、それが16億6千万と6倍以上になり、国民はアゼンとなり反対派の口実を与えた。国葬義の費用は、国民1人当たりにすると13円程度だ。

そしてこの費用は「予備費」から出る。予備費は内閣で決めることができるため、野党や国民に丁寧な説明が必要となる。ところがその丁寧な説明を岸田総理はしない。

さらに岸田内閣支持率低下の大原因は、統一教会問題だが、これも説明不足。しかも判断が遅い。

どうにもダメダメな岸田内閣だが、自民党内で岸田降ろしが起きていない。その理由として、よほどのことがない限り3年間は国政選挙がないからだ。

国会議員というのは現金なもので、民主党政権のときもそうだが、自分たちの選挙が近づくと、党の顔である総理総裁の人気をみる。人気がないと総理降ろしが起こるが、選挙がないと別に降ろそうとはしない。菅元総理に菅降ろしが起きたときがまさにそうだった。解散総選挙と総裁選があったから菅降ろしが起きた。

岸田内閣支持率は下がり続けているが、衆院選と参院選も勝ったいま、岸田降ろしが起きることはまずない。野党第一党の立憲民主党の支持率も下がっているのが現状だ。

国葬義は27日に行われる。行われたら反対している国民はすぐに忘れる。問題は統一教会だ。これは、これは間違いなく来年の統一地方選まで長引く。統一教会と関係のある地方議員がかなりの数になるからだ。

ただし地方の自民党議員は地元有権者との絆が強く中央政界への影響力は低い。統一地方選でよほど大負けするかマスコミがよほど騒がない限り、岸田降ろしにまで発展はしないだろう。

プロフィール

巨椋修(おぐらおさむ)
作家、漫画家。22歳で漫画家デビュー、35歳で作家デビュー、42歳で映画監督。社会問題、歴史、宗教、政治、経済についての執筆が多い。
2004年、富山大学講師。 2008~2009年、JR東海新幹線女性運転士・車掌の護身術講師。陽明門護身拳法5段。

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