国民が苦しんでいるのになぜ政府は金を出さないの?

政治・2020-12-22 19:49
国民が苦しんでいるのになぜ政府は金を出さないの?
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感染爆発が起きているいま、日本経済は最悪の状態になりつつある。失業率の上昇が止まらないのだ。

京都大学の藤井聡教授によると、我が国の実質GDPは昨年の10月、消費増税までは伸びていたが、その後下がり続ける。コロナが入ってからは激減。7~9月期と消費増税前と比較してみると、30兆円が下がった。つまり国民は所得が30兆円減った。1人あたり約30万円、5人家族だと150万円も所得が下がったという。

しかし、なぜか政府はコロナ予備費をわずかに5兆円しか予算案として出していない。
国民が30兆円も所得を減らしているのに……である。

「財源がない」という人がいるが、財源は国債でよろしい。

「政府の借金が1100兆円もあり、国が破綻するからでは?」というのも当たらない。日本円を作っているのは日本政府であり、自分で作ることのできる金を「返せなくなる」なんてことはありえないからだ。

ちなみに4月に決定した1律10万円の給付金は12兆円かかったが、それは税金から出ているわけではない。政府が日本銀行に紙幣を刷らせて国民に配っただけのことなのだ。

国債の所有者は、日本銀行48%、民間銀行等39%。民間銀行にお金を預けているのは民間企業や国民なわけだから、政府は金を刷って、その金を我々国民に循環しろくらい言ってもいいのだ。

現在国民に金を配るのに否定的な麻生財務大臣は2014年当時次のように言っている。

「100借りてる政府がいれば、100貸している誰かがいる。誰が貸しているんです? そうです、国民が貸しているんだね」

あのね政府のみなさん、GoToいけ、やっぱりやめろ、時短しろ、自粛しろとか言ってるけど、債権者である国民に安心して時短や自粛できるよう、もっとお金を渡しませんか? いま自殺を考えている国民もたくさんいるんですよ。

プロフィール

おぐらおさむ
作家、漫画家。22歳で漫画家デビュー、35歳で作家デビュー、社会問題全般に関心が高く、歴史、時代劇、宗教、食文化などをテーマに執筆をしている。2004年、富山大学教養学部非常勤講師。 2008~2009年、JR東海新幹線女性運転士・車掌の護身術講師。空手五段。

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