新代表に泉健太氏 立憲民主党は再生できるのか?

政治・2021-11-30 18:53
新代表に泉健太氏 立憲民主党は再生できるのか?
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立憲民主党の新代表に泉健太氏が選出された…… といってもご存じない人もいるかもしれない。

1974年生まれの47歳。立命館大学卒業後、民主党の福山哲郎参議院議員の秘書になり、03年の衆院選で初当選。その後民主党・民進党・希望の党・旧国民民主党・立憲民主党に在籍。09年からの民主党政権系の隆盛と衰勢の中にいた人だ。

政権交代したばかりの民主党の注目度と支持率は凄かった。しかしそれだけに国民の失望も大きかった。やがて政権を失い、名前も民進党とかえたが支持は戻ってこなかった。

17年、安倍首相(当時)の解散総選挙を受けて、前原誠司代表(当時)が、東京都知事の小池百合子氏率いる希望の党に合流を表明。このときの希望の党の勢いも大変なもので、小池百合子氏は遠からず総理の椅子に座るのではないかと予見されたほどであった。

しかし小池氏の「(民進党全員を)受け入れる気はさらさらない。理念が一致しない人は排除する」と発言。リベラル系の民進党候補者は行き場を失ってしまった。それを見た枝野前代表が、その人たちを拾い集めたのが現在の立憲民主党である。

その後立憲民主党が野党第一党になるが、安倍自民党一強の中、これといった理念を表すことができず、支持率は自民の4分の1程度であり続け、2020年のコロナ禍がはじまったとき「コロナよりモリカケ」と言い続ける姿に、国民の多くは失望した。

いまや万年野党第一党に安住しているとさえ見える立憲民主党に、新代表の泉健太氏は、どのような一石を投じるのであろうか?

前回の衆院選で、維新と国民の躍進から見て取れることは、国民の多くが求めている政党は「何でも反対」ではなく「現実的な議論ができる政党」であり「もっと大胆な改革ができる中道政党」であろう。

立民の再生にはそれしかないと思われるが、それを泉新代表はできるのであろうか……?

プロフィール

おぐらおさむ
作家、漫画家。22歳で漫画家デビュー、35歳で作家デビュー、社会問題全般に関心が高く、歴史、時代劇、宗教、食文化などをテーマに執筆をしている。2004年、富山大学講師。 2008~2009年、JR東海新幹線女性運転士・車掌の護身術講師。空手五段。

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