岸田首相はすでに死に体になりつつある

政治・2022-12-14 10:59
岸田首相はすでに死に体になりつつある
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国葬義、旧統一教会、辞任ドミノ、支持率急落、岸田政権のピンチは続く。
今度は防衛増税で、自民党が割れそうだ。
高市早苗経済安保相が、防衛増税について「聞いてないよ~」と発言。

高市氏は
「閣僚の任命権は総理にあるので、罷免をされるのであれば、それはそれで仕方がない」
とまで語った。

そんな中、岸田文雄首相は、防衛費増額を巡り
「今を生きる国民が自らの責任としてその重みを背負って対応すべき」
と述べ、一部を増税で賄う考えを改めて示したそうだ。

「国民が自らの責任としてその重みを背負って」とは、あまり印象がいい言葉ではない。
これは個人的意見だが、岸田さんは総理の器ではないのかもしれない。

なぜ国民が物価高で国民が不安になっているときに増税の話をするのか?
なぜ再来年度の話を今年中に決めてしまおうとするのか?
岸田首相は何をしたいのかが、いま一つ伝わってこない。

そして今回の防衛増税で、自民党の内紛が表に出て来てしまった。つまり岸田首相は内部をコントロールできず、求心力がないことが明らかになりつつある。

岸田首相は昨年秋、総理になってから、参院選まで60%前後の高い支持率を保ってきた。
理由は、特に何もしなかったからだ。
岸田政権は衆院選・参院選と勝ち、向こう3年に渡って大きな国政選挙がない「黄金の3年間」でやりたい政治を、思う存分行うはずだった。

おそらくこの防衛費増額もその一つだろう。
そうならなぜ自民党内でしっかりと根回しをしていなかったのか?
国民への説明をなぜしっかりとしないのか?

岸田首相の「黄金の3年間」は、すでに失われた感がある。

なんといっても支持率は夏に比べて半減。不支持率は倍増なのだ。

永田町では来年2023年5月のG7サミット後に衆院を解散し、選挙で勝利しないと24年の自民党総裁選で、岸田首相の続投はないだろうという噂がしきりと出ているらしい。

それを狙っているのが、防衛増税に否定的な意見を出した、亡き安倍元首相の意思を継ぐとする高市早苗氏や萩生田光一氏だ。

2023年5月のG7サミット後に衆院を解散するかもしれないとはいえ、その前の4月に統一地方選挙がある。
そのとき旧統一教会と自民党地方議員の関係を、野党やマスコミは暴こうとするだろう。
旧統一教会との関係は、むしろ地方のほうが強いと言われている。

もし統一地方選挙で大負けした後に、解散し選挙をしても勝つのは難しい。
岸田首相は早くもレームダック(役立たず・死に体)になりつつあるのではないだろうか?

プロフィール

巨椋修(おぐらおさむ)
作家、漫画家。22歳で漫画家デビュー、35歳で作家デビュー、42歳で映画監督。社会問題、歴史、宗教、政治、経済についての執筆が多い。
2004年、富山大学講師。 2008~2009年、JR東海新幹線女性運転士・車掌の護身術講師。陽明門護身拳法5段。

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