岸田首相のイメージがどんどん悪くなる この1年2か月で何をやったの?

政治・2022-12-20 20:35
岸田首相のイメージがどんどん悪くなる この1年2か月で何をやったの?
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毎日新聞の全国世論調査によると、岸田内閣の支持率は、前回調査から6ポイント下落し、25%。不支持率は7ポイント増加して69%だった。

こと不支持率については、あの人気のなかった菅義偉内閣が2021年8月に記録した66%を上回った。
防衛費増額のための1兆円強の増税方針が影響しているのは明らかだ。

しかし、防衛費の増額に「賛成48%」、「反対41%」と必ずしもみんながみんな増額に反対しているわけではない。
財源としての増税に「反対69%」、「賛成23%」と、税金でまかなおうとすることに反対しているのだ。

岸田首相が、残り一兆円の防衛費に、増税で対処するとしてわずか一週間、与野党から反対や批難の声が上がった。

しかしそれでも、ほとんどの人は、安全保障にお金がかかることに理解は示している。

ただし「反撃能力の保有」や「防衛費のGDP比2%」などには、もっと議論が必要ではないか?

これが安倍元首相ならば、ハッキリとその内容について説明し、議論したはずだ。
「安保3文書」の改訂にしても、これは防衛政策の大転換で、特に「敵基地攻撃能力」は、一つ間違えれば「先制攻撃が可能」となりかねず、憲法上の問題も出てくる。

この1年2か月でわかったことは、岸田首相には「聞く力などない」ということだ。
また、説明力不足なのか、議論を嫌っているのか独断専行にさえ見えてしまう。

岸田首相は先日、防衛増税を「今を生きる【国民の責任】」と言ってしまい、国民はもちろん、自民党内からも大バッシングを受けるや、自民党ホームページであわてて「今を生きる【われわれの責任】」と修正した。

これでまた岸田内閣は信用を落とした。
岸田首相は秘書か、官僚が書いたものを読んだだけかもしれないが、政治家の特に内閣総理大臣の発する言葉の重みを、まったくわかっていないようだ。

まず民主主義国家において、主権者は政治家ではない。我々が税金で政治家を雇っているのだ。
特に安全保障の問題は国民の生命を守る極めて重要なもの。
それがまるで「まず増税ありき」といった印象を持つ発言をし、おまけに財源の一つに「復興特別所得税」から2000億円を転用する案を出しているが、いかにも被災者の方々をないがしろにしているイメージがある。そして反対意見には聞く耳を持たない。

国民の多くは、ウクライナの事情からも「防衛増税もやむなし」と思っている人も多いのだが、岸田首相がいうと、納得がいかない感情になってしまう。
岸田首相のやり方はあまりに説明不足であり、いちいち印象が悪いのだ。

菅義偉前首相も、説明がヘタな人だったが、在職日数わずか384日の間に、ワクチン接種の推進、携帯電話料金の大幅値下げ、不妊治療の保険適用、デジタル庁発足など、短期間に多くの政策を実行して再評価されている。

岸田首相は、この1年間で何をやったのだろうか?

プロフィール

巨椋修(おぐらおさむ)
作家、漫画家。22歳で漫画家デビュー、35歳で作家デビュー、42歳で映画監督。社会問題、歴史、宗教、政治、経済についての執筆が多い。
2004年、富山大学講師。 2008~2009年、JR東海新幹線女性運転士・車掌の護身術講師。陽明門護身拳法5段。

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