都議選自民にお灸! 次の衆院選の自民はどうなる?

政治・2021-07-05 18:02
都議選自民にお灸! 次の衆院選の自民はどうなる?
閉じる

自民圧勝と思われた都議選であったが、なんとか33議席をとり第一党になったものの、50議席確実と言われてきただけに、むしろ敗北感が強い。46議席あった都民ファは31議席に落とし、7議席であった立民は15議席と倍増した。

投票日2日前、知り合いに政治記者に連絡を取ったところ、これまで惨敗予想であった都民ファが盛り返してきているという情報が入ってきた。理由は、都民ファ特別顧問の小池百合子都知事の入院が同情票を集めているというのだ。

小池知事は投票日前日、電撃的に都民ファ立候補者を初街頭応援。これがテレビ等で大々的に流され、「あの体調を崩して弱々しかった百合子ちゃんががんばっているなら」と、さらに都民ファを後押しした。

5年前に都民ファーストを立ち上げ一大ブームを作り、さらに希望の党ではあすにも国政に復帰し、初の女性総理になる勢いであったが、「排除」発言で一瞬のうちにすべてを失った小池百合子劇場を彷彿とさせる活躍であった。

都民ファは46あった議席を31に落としながらも、自民の33議席に並ぶ地位を保ったといえるだろう。

さらに言えば、自民が第一党に返り咲きながらの苦戦は、小池百合子人気だけではなく、明らかに国政批判の現れであろう。「今度の選挙は自民だけはイヤ」という声を何度か聞いた。新型コロナ対策や東京オリパラ政策に対する“お灸”として自民党に投票することを避けた人が多くいたようだ。

次は解散総選挙が待っている。都議選は衆院選の前哨戦と言われるが、都民は自民党にNOを突き付けた形となった。そして小池百合子の人気の大きさをしめした。

それは都自民党ではなく菅自民党にNOを突き付けたのだ。はたして国民はどうジャッジするのであろうか?

次の衆院選において、小池百合子の国政復帰はあるのであろうか?

プロフィール

おぐらおさむ
作家、漫画家。22歳で漫画家デビュー、35歳で作家デビュー、社会問題全般に関心が高く、歴史、時代劇、宗教、食文化などをテーマに執筆をしている。2004年、富山大学講師。 2008~2009年、JR東海新幹線女性運転士・車掌の護身術講師。空手五段。

関連記事
関連タグ
政治新着記事