日本の国民性が女性の自殺を増やしている

社会・2020-10-28 11:26
日本の国民性が女性の自殺を増やしている
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新型コロナの影響で、女性の自殺が増えている。もちろん男性の自殺も増えているのだが、これまでだと自殺する人の7割が男性、3割が女性と、圧倒的に男性が多かったのだが、今年の夏の統計では、男女差がないという。

これまで女性の自殺が少ない理由として、女性は悩みなどで心が苦しくなると、友だち等に打ち明ける人が多く、男性は悩みや苦しみをプライド等から打ち明ける人が少ないからだといわれてきた。精神科医によると、他人に相談をするだけで、半分くらいの自殺は予防できるらしい。

しかしいま、女性の自殺が男性と同じくらいになっている。なぜか? 一つにはこれまで多くの女性の生活を支えてきた派遣や契約社員、パートが、コロナ不況でまっさきに切られてしまっていることにあるという。

さらにもう一つは日本人の『恥の文化』がある。親族に知られたくない。お上の世話になるのは恥だという心理だ。

また世界125ヵ国を調べた『世界人助けランキング』での「見知らぬ人、あるいは、助けを必要としている見知らぬ人を助けたか」という問いで、日本は125位と世界最下位。

また他の調査で「失業者がそれなりの生活水準を維持できるようにすることが政府の責任」だと考える割合も日本は低い。

菅総理は総理就任時に目指す国の姿として『自助、共助、公助』を掲げたが、日本人は共助・公助もあまり好きではないらしい。

しかしもし、自殺を考えたり、生活等に苦しくなったら、遠慮なく誰かに相談するべきだ。最後に、厚労省の相談機関のメールアドレスを記しておきます。

悩み相談‐厚生労働省 自殺対策 https://www.mhlw.go.jp/mamorouyokokoro/

生活保護問題対策全国会議 http://seikatuhogotaisaku.blog.fc2.com/blog-entry-154.html

プロフィール

おぐらおさむ
作家、漫画家。22歳で漫画家デビュー、35歳で作家デビュー、社会問題全般に関心が高く、歴史、時代劇、宗教、食文化などをテーマに執筆をしている。2004年、富山大学教養学部非常勤講師。 2008~2009年、JR東海新幹線女性運転士・車掌の護身術講師。空手五段。

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