防衛相も国家公安委員長もカルトと関係⁉ その意味するものは

社会・2022-07-30 18:24
防衛相も国家公安委員長もカルトと関係⁉ その意味するものは
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安部元総理が銃撃され、旧統一教会(世界平和統一家庭連合)とその関連団体が注目され、次いで旧統一教会と関係があった政治家がマスコミにさらされるようになった。驚いたのは、その多さである。現時点で旧統一教会と何らかの関係を持っていたことが判明している国会議員は衆参合わせて100人を優に超えるのだ。

さらに旧統一教会の影響力は、知事や県議、市議といった地方議員にもおよんでいる。

そしてこのカルト教団と関係があった議員の中に、安部元総理の実弟である岸信夫防衛大臣と、二之湯智国家公安委員長が含まれていることを、政府も野党も、もっと真剣に考えたほうがいい。

防衛大臣は国防のリーダーであり、国家公安委員長は警察のトップなのだ。国民を守るべき彼らが、海外のカルトから選挙協力や献金をしてもらっていたということがどういうことなのか? ただでさえ日本は「スパイ天国」と言われている国なのだ。

そして旧統一教会は、自分たちの信者を多くの議員に、公設秘書や私設秘書として与野党の議員の元に送り込んできた。つまり旧統一教会がその気になれば、議員が知りえる機密情報を手に入れることができる。

議員のプライベート情報、スキャンダル情報を手に入れ、議員を操り人形にすることも可能だ。しかもそれを、海外のカルト教団が行っていたとしたら・・・

旧統一教会がそういったことをやったという情報は出てきてないが、そういうことをやられてしまう可能性があったということだ。あるいは、別のカルトやどこかの国家、公安が監視しているような組織や団体が、その気になるとやれないことではないということが証明されてしまったということでもある。

しかし岸田内閣は、岸信夫防衛大臣や二之湯智国家公安委員長を糾弾し、辞めさせることは難しいだろう。まあ二之湯智国家公安委員長は、正直小物なので首のすげ替えくらいはできるかも知れないが、他の大物議員たちはおとがめなしに終わるだろう。

野党はモリカケサクラ以上の突っ込みどころなのだが、野党自身もそういった団体の支援や応援を受けている以上、鋭く突っ込むことはできないだろう。

政府は旧統一教会の宗教法人の取り消しすら出来るかどうかわからない。自民党の福田達夫総務会長は「正直に言います。何が問題か、僕はよく分からない」と、言ってしまうほどの間抜けぶりなのだ。

願わくば、政府はこれを機会に、旧統一教会の害悪を徹底的に洗い出し、せめて宗教法人の資格をはく奪し、その他あやしい団体とのお付き合いはご遠慮願いたいものだが、はたしてどこまでできるものか・・・

プロフィール

巨椋修(おぐらおさむ)
作家、漫画家。22歳で漫画家デビュー、35歳で作家デビュー、42歳で映画監督。社会問題、歴史、宗教、政治、経済についての執筆が多い。
2004年、富山大学講師。 2008~2009年、JR東海新幹線女性運転士・車掌の護身術講師。陽明門護身拳法5段。

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