安部元首相暗殺犯 山上徹也は成功したのか⁉
政治・2022-09-02 18:31安部元首相が暗殺されて2か月たつのに、いまだにマスコミによる政治家と統一教会の関係追及がおさまらない。これまで態度があいまいだった岸田首相もついに
「所属国会議員は、過去を真摯に反省し、しがらみを捨て、当該団体との関係を断つことを党の基本方針として徹底する」と、絶縁宣言をした。
自民党の茂木幹事長も「(統一教会と関係が絶てない)議員がいた場合には、同じ党で活動できない」と言った。統一教会と関係を続ける党員は党籍はく奪というわけだ。
安部元首相を銃撃した山上徹也容疑者の目的は「統一教会への復讐」であった。しかし安部元首相は統一教会の幹部でも信者でもなく、ビデオに少し出ただけであり、安部元首相のせいで山上容疑者の家庭が崩壊したわけでもなかった。また、本来の標的は教主の韓鶴子氏であったが、果たせずその代わりとして安部元首相は殺されたのである。
テロというのは、標的とする人物を殺せたとしても必ずしも成功とはいえない。テロには目的があり、テロ行為は手段にしか過ぎないからだ。
社会変革を目的としたテロの場合、社会変革に一歩近づいてこそ成功といえるのだ。そういった意味で、テロ行為自体は成功しても、社会的にアピールできなかったり変革に逆行してしまっては、むしろ失敗と言える。
「我、一命を賭して全ての統一教会に関わる者の解放者とならん」とは山上容疑者の言葉である。
そういった意味では、山上容疑者のとった行為は目的を達しつつある。今後、統一教会から離れる信者が増えるであろうし、新たに入信する人は激減するはずだ。いまや教会の関連団体と付き合う政治家や企業・団体なども減るだろう。山上容疑者が放った銃弾は、おそらく彼が思っていた以上に教団に打撃を与えることになりつつある。本来の標的であった韓鶴子教主暗殺ではこうはいかなかったであろう。
結果、山上容疑者は成功したのだ。
ただし決して山上容疑者を賛美したり、支持したりしてはならない。彼は許されざる罪を犯したのだ。
さて、絶縁宣言をした岸田首相だが、フランスのようにカルト規制法を作って「統一教会や関連団体を潰す」とまではいわず、なにやら煮え切らない。いまこのときもカルトに洗脳されている信者や、苦しんでいる2世がいるのだ。
プロフィール
巨椋修(おぐらおさむ)
作家、漫画家。22歳で漫画家デビュー、35歳で作家デビュー、42歳で映画監督。社会問題、歴史、宗教、政治、経済についての執筆が多い。
2004年、富山大学講師。 2008~2009年、JR東海新幹線女性運転士・車掌の護身術講師。陽明門護身拳法5段。
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