「おぐらが斬る!」AV女優かリアル女子か? 男はつらいよの時代

エンタメ・2023-05-03 21:34
「おぐらが斬る!」AV女優かリアル女子か? 男はつらいよの時代
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いま20代男性の7割に恋人がいないという。20代で童貞は約4割。独身率も7割だ。恋人いない率はともかく昭和時代であれば、ほとんどの男は童貞ではなく、村の誰かとか遊郭とかで童貞ではなくなり結婚もしていた。

昭和中頃以前は、ある程度の年齢になると、ほとんどの男は結婚したくなくても親や親戚、近所のオバチャンがやってきて、お見合いをやらされ結婚することになる。

恋愛結婚がお見合い結婚より多くなるのは、1965年(昭和40)で、それから急速に恋愛結婚が増え、いまや9割が恋愛結婚だ。

そして恋愛結婚が増えると同時に生涯未婚率も増えていく。現在の生涯未婚の男は3人に1人だ。

戦後の昭和では、男が結婚する理由として恋愛を別にすると、家名の継承、子孫を作る、性の相手、男女分業で男は仕事、女は家事をやってもらうというものがあった。

それがいまや、「子どもはいらない」「性の相手は無料AVで十分」「家事は機械化や外食、コンビニや冷凍食品で十分」という時代になった。

しかし性の相手はAVで十分というのは、「競争からこぼれてしまった男の言い訳」なのだ。モテ・非モテ競争というのは、子どもの頃からはじまっていて、学歴や年収の高い男は20代のときに恋人ができ結婚する確率が高いのが現実。

25~29歳の男の場合、正社員だと30.5%が結婚しているが、非正規だと12.5%、非正規のうちでパート・アルバイトの男は8.4%と、大きな開きがある。なぜか? 言わずと知れた年収の差が結婚率の差になっているのだ。

ただし正社員だから結婚できて、そうじゃないと難しいというだけの問題ではない。コミュニケーション能力も問題になってくる。

リアル女性と交際するというのは、AVを観るのと違って面倒くさいのだ。恋人を見つけるためには
・勇気を出して声をかける
・食事などデートを繰り返す
・それからさらに勇気をふりしぼって肉体関係に持っていく

こうしてお金と勇気をふりしぼっても「ごめんなさい」される確率は高い。しかしAVは拒絶しないし気をつかわなくてもいい。しかもいまどきのAV女優はそこいらのタレントよりも容姿がいい。それに慣れてしまうとリアルな女はどうしても見劣りする。

まあこのへんは女にも言えることだろう。

さて、ある調査によると独身女性が求める理想の年収1位は500万円台、5人に1人は1000万円以上を希望しているという。

まあ理想なんだから何を希望してもいいとして、30代独身男で年収500万以上はほんの数%しかいない。そして何よりそれを知ってしまった多くの独身男は「自分にはムリだ」と、あきらめてしまう。

まさに「男はつらいよ」なのだ。

プロフィール

巨椋修(おぐらおさむ)
作家、漫画家。22歳で漫画家デビュー、35歳で作家デビュー、42歳で映画監督。社会問題、歴史、宗教、政治、経済についての執筆が多い。
2004年、富山大学講師。 2008~2009年、JR東海新幹線女性運転士・車掌の護身術講師。陽明門護身拳法5段。

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