今後は責任問題で揉めそうな“クラスター舞台”

社会・2020-07-15 19:00

多数の新型コロナウイルス感染者を出してしまった舞台「THE★JINRO-イケメン人狼アイドルは誰だ!!-」について、「小劇場協議会」が14日、上演した劇場「新宿シアターモリエール」が協議会の定めた感染防止のガイドラインを「守っていなかった」と公式サイトで発表した。

同協議会は同劇場を含む、都内31カ所の小劇場で構成。サイトでは、「今回の発生につきまして、シアターモリエールにおいては当協議会のガイドラインに従った感染防止策をご利用団体と協議していたものの、徹底・遵守していただけなかったことが、小劇場協議会からシアターモリエール側への確認作業のもと判明しております」と説明。今後、臨時総会を開いて再発防止策を検討するという。

同舞台をめぐっては、俳優・山本裕典(32)ら出演者、スタッフ、観客で30人以上の陽性が判明。さらに、東京都が明らかにした濃厚接触者の内訳は、全観客約800人と出演者約50人で、「検査を勧奨する」としている。

騒動を受け、「THE★JINRO」を主催した「ライズコミュニケーション」は、来月以降に予定していた主催3公演の中止を発表。

また、陽性となった同舞台を企画・プロデュースした映画コメンテーター・有村昆(44)と、7日収録のテレビ番組で共演したフリーアナウンサー・竹内香苗(41)が、14日放送のTBSラジオ「伊集院光とらじおと」の出演を見合わせるなど、各所で余波が広がっている。

「主催者が感染予防対策を怠ったことで“クラスター舞台”になってしまった。そのあおりで金銭的なダメージ少なからず生じてしまっているため、今後は、誰がどこに対して、どうやって補償するかなどの、補償をめぐる責任問題でかなり揉めそうだ」(演劇業界関係者)

とはいえ、最終的な舞台をめぐる感染者数が判明するまでは、まだ時間がかかりそうだ。

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