外国人に日本の島や土地を売っていいの?

社会・2023-02-18 18:08
外国人に日本の島や土地を売っていいの?
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最近、中国人女性が日本の無人島を買ったと話題になった。中国人女性が買ったのは、沖縄県の伊是名村(いぜなそん)にある屋那覇島(やなはじま)というところである。なんでも沖縄最大の無人島であるそうだ。島の大きさはおよそ東京ドーム16個分とのこと。

ちょっと調べてみると、女性が買ったのは島まるまる一島というわけではなく、島の6割ほど。この島には綺麗なビーチがあるが、そこは村有地であるという。ちなみに女性個人が買ったのではなく、女性の家族の企業が買ったらしい。

いま日本人の多くが心配しているのは、中国人などが日本の島や土地を買い、さらにそこに大勢の中国人が移住してきて、文化破壊や生活の混乱が起こることではないだろうか?

例えば中国人女性が買った島は、伊是名村にあるが村民は約1300人ほどだ。
仮にだが、そこにリゾート開発として、中国人労働者が500人やって来るとする。当然、様々な混乱が起こる。

いまヨーロッパでは移民問題が大きくなっているが、日本もそうならないとは限らない。

中国人女性が島を買ったというニュースは中国本土にも報道されていて、一部の中国人は「中国の領土が増えた」と言っているらしいが、もちろんそんなことはない。外国人が日本の土地を買ったとしても、日本の法律に従わねばならないからだ。

だが、日本の不動産所有権は極めて強いので、いったん土地を買えば、その取扱いは限りなく彼らの自由だ。

大げさに言えば、もしこの島に住む、もしくは働く人が中国人ばかりだとしたら、法律うんぬんよりも実質「チャイナ・アイランド」となってしまうだろう。

また屋那覇島は嘉手納基地からわずかに60キロにあるため、安全保障上の不安もある。高市経済安保相は

「法律に基づいてしか、行政を執行することができない」「屋那覇島に関しては、法律の対象にはならない」

と述べているが、米国の場合、安全保障を脅かす外国人・外国政府・法人に対して、取引の停止や禁止するエクソン・フロリオ条項がある。

日本の場合も、日本の安全保障、つまり国民の混乱や安心を守るための法規制も必要になってくるのではないか。

もちろん、中国は日本において輸出入第1位の経済的には極めて重要な国であり、規制には十分議論する必要があるのはいうまでもない。まして民族差別が起きないようにする必要もある。

多くの日本人は、外国人や外国企業と仲良くやっていきたいと思っている。そのため安心できる法規制について、いま一度考えたほうがいいのではないだろうか?

プロフィール

巨椋修(おぐらおさむ)
作家、漫画家。22歳で漫画家デビュー、35歳で作家デビュー、42歳で映画監督。社会問題、歴史、宗教、政治、経済についての執筆が多い。
2004年、富山大学講師。 2008~2009年、JR東海新幹線女性運転士・車掌の護身術講師。陽明門護身拳法5段。

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