敵国が攻めてきたら酒飲んで遊んで食い止める?

社会・2022-05-02 18:51
敵国が攻めてきたら酒飲んで遊んで食い止める?
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いまから7年ほど前、国会前においてデモが行われたとき、他国からの侵略に対して

「僕が韓国人や中国人と話して、遊んで、酒を飲み交わし、もっともっと仲良くなってやります。僕自身が抑止力になってやります」

と、熱く叫んだ大学生がいた。「SEALDs」と名乗る反戦・護憲の若者団体の学生であった。

この言葉に「わが意を得たり」とばかりに熱狂した左派の人たちがたくさんいた。

国際政治がまだよくわかっていない学生の主張はともかく、たっぷり大人であるはずの左派のみなさんが、熱く同意しているのを横目で見て、あまりのリアリティの無さに、いささか気持ち悪くなった思い出がある。

当時、左派の人たちの意見をきいたところ、隣国が攻めてくるということに対して「絶対にありえない」と、考えていたように思う。2013年、北朝鮮では3回目の核実験が行われ、翌14年には11発ものミサイル発射実験が行われているにもかかわらずだ。

しかしウクライナで戦争が起こってしまったいま、「自衛隊は違憲だ」と主張する共産党でさえ、「いざとなったら自衛隊を使う」と言わざるを得なくなった。

ただし共産党は二枚舌の使い手で、共産党が68年に発表した『日米軍事同盟打破、沖縄の祖国復帰の実現-独立、平和、中立の国をめざして』という論文には、「ソ連や中国など社会主義の国家が日本に侵略をしかけてくるような心配はまったくない」と言い切った後

「日本共産党は、これまで日本民族が、自国を外国の侵略からまもる固有の自衛権をもっていることを、否認したことは一度もない」と語り、自衛隊をなくした後は【改憲して対米国用の自衛力】を持つ、つまり共産党軍を持つことを示唆している。

さて、いまでも左派の人たちは、酒飲んで遊んで食い止めることができるとお考えなのだろうか? それとも自衛隊はダメだが共産党軍ならよしとお考えなのだろうか?

プロフィール

巨椋修(おぐらおさむ)
作家、漫画家。22歳で漫画家デビュー、35歳で作家デビュー、42歳で映画監督。社会問題、歴史、宗教、政治、経済についての執筆が多い。
2004年、富山大学講師。 2008~2009年、JR東海新幹線女性運転士・車掌の護身術講師。陽明門護身拳法5段。

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