なぜ北朝鮮はワクチンを拒否してきたのか
社会・2022-05-18 18:23北朝鮮に爆発的に新型コロナが流行している。元々北朝鮮には医薬品が不足していた。もちろん検査キットも不足しているという。
そのためか北朝鮮は「新型コロナ」とか「COVID-19 」とか言わず「原因不明の熱病」と表現している。検査キットがないため、正確な病名がわからないからだ。
北朝鮮としては「インフルエンザのようなものだから、通常の薬で治る」と、公表しているが、そもそもその通常の薬自体が不足している。マスクもない状態だという。
朝鮮中央テレビでは、コロナの特別番組があり、回復した人のインタビューを放送した。
「部屋をアルコールで消毒してヨモギを燃やし、換気をすると大丈夫になりました」
「ショウガ汁や熱いお湯を飲んで、塩水のうがいを継続したら全て治りました」
また北朝鮮労働新聞では
「柳の葉を煎じて1日3回飲む」
「塩水で口をすすぐ」
といった療法をすすめている。風邪予防には多少の効果があるのも知れないが、まあこれくらいしか打つ手がないのであろう。
筆者は、金正恩は反ワクチン的な思想を持っているのではないかと、推察している。独裁者という人たちは、どうもオカルト思想に親和性があるらしく、プーチンはワクチンができたころ接種を拒否した。習近平は打ったかどうか不明。金正恩もおそらく打っていないだろう。
そしてもう一つ。金正恩は海外からのワクチン支援を拒否しているが、現実的にワクチンを北朝鮮に持ってきたところで、保存できないということがある。
新型コロナワクチンは『-90~-60℃で最長9カ月、-25~-15℃で最長14日間保存できる』と、かなり強い冷凍庫が必要だが、北朝鮮は電力が不安定で、支援されても停電の多発や冷凍庫不足などで使えなくなるため、支援のワクチンを受け取れないという事情もあるようだ。
プロフィール
巨椋修(おぐらおさむ)
作家、漫画家。22歳で漫画家デビュー、35歳で作家デビュー、42歳で映画監督。社会問題、歴史、宗教、政治、経済についての執筆が多い。
2004年、富山大学講師。 2008~2009年、JR東海新幹線女性運転士・車掌の護身術講師。陽明門護身拳法5段。
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