コロナワクチンのリスクについて考える

社会・2021-09-13 18:19
コロナワクチンのリスクについて考える
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「リスク」とは「危険」という意味である。誰しもが危険は避けたいものだが、生きている限り完全に危険を避けるということは不可能。

「リスク」の意味が「危険」なら、反対は「セーフティー(安全)」。医療の世界では「リスク(副反応・副作用)」、その反対が「ベネフィット(効果)」となる。

新型コロナウィルスでいえば、いま現在陽性者や重症者が減っているのは、ワクチンの「ベネフィット(効果)」によるところが、大きいと考えられる。全国のワクチン接種率は政府の発表によると、9日時点で1回目61.9%、2回目49.8%と、半数の人が2回目の接種を終えているという。

米疾病対策センター(CDC)の報告によると、新型コロナワクチンの未接種者の死亡率は、接種した人より11倍高いという。つまり接種しないと11倍死ぬ「リスク」が高くなる。

しかしいまやSNSの時代。ワクチンを接種した後の状態を非常に多くの人が、自ら公表しており、なかには「副反応で高熱が出て死ぬかと思った」「腕が腫れてひどい目にあった。打たなきゃよかった」といった書き込みがある。

そういったことを書き込むことは悪いことではない。しかし中には「こわい」「打たないほうがいい」といった書き込みに不安を感じ、ワクチン接種をやめてしまう人もいるという。もちろん、そうやって接種しないという判断が悪いということではない。

ワクチンを打つ・打たないというのは、個人の自由。誰も強制することはできない。だがその前に「リスク(副作用)」と「ベネフィット(効果)」、もしくは「リスク(副作用)」と「セーフティー(安全)」を考えてみてはどうだろう?

これは別にワクチンだけのことではない。生きているとあらゆるところに、リスクはある。外を歩けば交通事故に遭うかもしれない。恋をすればフラれるかもしれない。すべてにリスクがある。選ぶのはあなた自身だ。

プロフィール

おぐらおさむ
作家、漫画家。22歳で漫画家デビュー、35歳で作家デビュー、社会問題全般に関心が高く、歴史、時代劇、宗教、食文化などをテーマに執筆をしている。2004年、富山大学講師。 2008~2009年、JR東海新幹線女性運転士・車掌の護身術講師。空手五段。

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