倫理違反なのになぜ人は不倫をするのか?

エンタメ・2021-10-12 18:30

芸能ニュースの鉄板ネタとして「不倫ニュース」がある。場合によっては交際相手の裏切りで、不倫現場でのツーショット写真やベッドで眠っている写真をリークされ、仕事を干された上に、二重三重にダメージを受けてしまうこともある。

不倫の「倫」は、倫理の「倫」と同じ「人の守るべき道」という意味。不倫は「人の道にそむく」というのが本来の意味だ。「人の道にそむく」不倫行為を、いったいどれほどの人がやっているのだろうか? なんといってもバレてしまったら仕事も家族もお金も失うかもしれないのにだ。

【JEX の『ジャパン・セックス・サーベイ』からみる日本人の性行動の実態】によると、過去 1 年間に決まった交際相手(配偶者・恋人)以外との性的コンタクトを持った人の割合は、男性の場合64.3%、女性の場合29.1%の人が交際相手以外と不倫関係を持ったという。

つまりは、多くの人が口では「不倫はけしからん!」と言いながら、自分はちゃっかり「人の道にそむく」行為にいそしんでいるわけだ。

しかし、生命体の使命は自分の遺伝子を増やすこと。男はなるべく多くの女に種付けしたい。女は優秀な遺伝子が欲しい。人類は、一夫多妻、多夫一妻など様々な形態を採用しながら、生き残りを賭けてきた。

現在の社会では、パートナー以外と恋愛や性交渉を持つことを「人の道に外れた行為」と仮定し、ルール違反をした人を激しく叩くことで、社会を守り、ひいては自分の遺伝子を残そうとしているのだという。そのため不倫した人を叩きながらも(うまくやりやがって)と内心思っている人も多いはずだ。

しかし社会がそんなにわか作りのルールを作ったところで【男はなるべく多くの女に種付けしたい。女は優秀な遺伝子が欲しい】という進化の過程で身に着けた本能を、押さえつけることはできないのだ。

プロフィール

おぐらおさむ
作家、漫画家。22歳で漫画家デビュー、35歳で作家デビュー、社会問題全般に関心が高く、歴史、時代劇、宗教、食文化などをテーマに執筆をしている。2004年、富山大学講師。 2008~2009年、JR東海新幹線女性運転士・車掌の護身術講師。空手五段。

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