ファーストの会擁立断念の謎 小池百合子の思惑は?
社会・2021-10-18 20:51都民ファーストの会が国政に打って出ると立ち上げた『ファーストの会』が、候補者擁立を断念した。
都民ファーストは、今年の夏に行われた都議選で、45議席から31議席と減らしたものの都政第2党を確保。第一党の自民党との差はわずかに2議席であった。
都議選が終わってすぐに国政進出となると、落選した都民ファーストの会員を立候補させるだけならまだしも、受かったばかりの都議会議員から候補者を出すとしたら、その無責任さは都民への裏切りと取られても仕方がない。
さらに都民ファーストから立候補し、選挙中に無免許運転をした木下ふみこ議員を、立候補させた都民ファーストの印象は、今現在いいとは言いがたい。そんな中での国政進出は、多くの人をしらけさせるだけであった。
しかも都民ファーストの生みの親であり特別顧問の、小池百合子都知事は、国政進出に知らぬ存ぜぬを決め込んだままであった。小池知事と都民ファーストの間には、都知事選前から隙間風が吹いていたという噂もあった。
自民党に復党し国政に戻りたい小池知事は、自民党への遠慮から都知事選で、ほとんど都民ファーストの応援をしなかった。都民ファーストが国政新党を作ろうとしたときも、難色を示したとされている。
ただし、国政新党に関して、小池知事がまったく関与していないということは、まずないであろう。
自民党復党の頼りの綱であった二階前幹事長は権力の座を失った。もし都民ファーストが国政新党を作り、風が吹き人気が出るようなら、国政に打って出るつもりだったのではないか?
また、今回新党からの擁立断念だが、来年夏には参院選がある。参議院議員からの総理はまだいないが、不可能ではない。小池知事は現在69歳、女性初の総理を目指すには残された時間はあまりないのだ。
プロフィール
おぐらおさむ
作家、漫画家。22歳で漫画家デビュー、35歳で作家デビュー、社会問題全般に関心が高く、歴史、時代劇、宗教、食文化などをテーマに執筆をしている。2004年、富山大学講師。 2008~2009年、JR東海新幹線女性運転士・車掌の護身術講師。空手五段。
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