科学的根拠がない緊急事態宣言より高齢者を守れ!

社会・2021-04-24 14:38
科学的根拠がない緊急事態宣言より高齢者を守れ!
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菅首相や各都道府県知事を見ていると、まん防にせよ緊急事態宣言にせよ、その第一目的がハッキリしない。ある人は、感染防止だと言い、ある人は病床を確保するためだいう。また、今回17日間の宣言期間だというが、17日間での目的と科学的根拠がまったく出ていない。

もし緊急事態宣言の第一目的が、感染者数を減らすことなら、頭がいい選択とは言えない。
感染症というのは、増えたり減ったりを繰り返すものだから、これから先何回も緊急事態宣言を繰り返すことになるだろう。実際、前回の緊急事態宣言も、今回の緊急事態宣言も、科学的根拠なきその場しのぎの対策に過ぎないのだ。

緊急事態宣言は人流を止めるのが目的というが、これまでの経験から人流と止めても緊急事態宣言が解除されて人が動きだせば、また元に戻るのはもうわかっていて、それを学習していない政府行政は無能無策と言われても仕方ない。

緊急事態宣言以前に、新型コロナウィルスに関してもっとも重要なのは、重症者・死亡者を出さないことである。ではどんな人たちが重症化しやすいかというと、これももうわかっていて高齢者である。感染者平均死亡年齢や約80歳なのだ。それがわかっていて、政府行政は高齢者を守ろうとしていない。

高齢者の保護はもちろん、家庭で他の家族と接触しないようにするなどの要請は、いまだ出ていない。病床が足りずに医療崩壊というが、病床で苦しんでいる8割が高齢者ということを考えれば、政府行政が、高齢者の保護や隔離をしようとしないのは、高齢者を見捨てているとしか思えない。

また、ずっと飲食店がターゲットにされているが、大阪のクラスター発生場所で飲食店がわずかに2%、一方高齢者施設は42%ということを考えれば、現行の対策がいかにチグハグかがわかる。

ぶっちゃけて言うと、感染者の数が多少増えてもかまわない。それより重症者・死亡者を減らし、緊急事態宣言などやめて経済を回すべきだ。そのためには高齢者を徹底的に守ることが、いま一番必要なことなのではないだろうか。

プロフィール

おぐらおさむ
作家、漫画家。22歳で漫画家デビュー、35歳で作家デビュー、社会問題全般に関心が高く、歴史、時代劇、宗教、食文化などをテーマに執筆をしている。2004年、富山大学講師。 2008~2009年、JR東海新幹線女性運転士・車掌の護身術講師。空手五段。

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