新型コロナウィルスとの共存とはどういうことか?
社会・2021-08-05 18:08人類の努力をあざ笑うがごとく新型コロナウィルスの感染拡大がとまらない。ウィルスと人類はずっと共存し、ときに敵として戦ってきた。たまに「ゼロコロナでないと安心できない」という人がいるが、人類がこれまで根絶できたウィルスは天然痘ウィルス1種類しかない。つまり「ゼロコロナ」はほぼ不可能なのだ。
と、すると人類はこの新しいウィルスと共存するしかない。共存とは感染をある程度受け入れるということだ。肺炎という病気で日本人は毎年12万人死ぬ。日本人の死因第3位だ。そんなおそろしい肺炎の原因でもっとも多いのが、肺炎球菌感染症である。
肺炎球菌は、主に子どもに棲みついていて、子どもから大人に感染し、免疫力が弱っている人や65歳以上の高齢者が発症する。そして肺炎で亡くなる人の98%が高齢者なのだ。
幸いワクチンがあり、しかも肺炎球菌だけでなく、他すべての肺炎に効くため、65歳以上の人は接種をすすめられている。しかしこれほどの病気なのに、多くの人は肺炎球菌感染症という病気を知らず、ワクチンがあることも知らないのではないだろうか? 少なくとも筆者は新型コロナ騒動で初めて知った。
死因第3位である肺炎に効くワクチンがあることを知らない人も多い。感染症をもたらすウィルスや細菌との共存とはこのようなものである。つまり関係ない人は、あまり気にしないということである。
また、新型コロナが流行りだしたとき、多くの感染症専門医が言っていたのが、“ワクチンがないと、大多数の人に感染しない限りこの手の流行病は収まらない”ということであった。いわゆる集団免疫である。
集団免疫とは、一定以上の人が免疫を持つことで、感染患者が出ても他の人に感染しなくなり流行は収まるということだ。
安全に集団免疫をつける方法はただ一つ。7割以上の人が新型コロナワクチンを接種することだという。
我々はいつこの病気と共存できるようになるのであろうか?
プロフィール
おぐらおさむ
作家、漫画家。22歳で漫画家デビュー、35歳で作家デビュー、社会問題全般に関心が高く、歴史、時代劇、宗教、食文化などをテーマに執筆をしている。2004年、富山大学講師。 2008~2009年、JR東海新幹線女性運転士・車掌の護身術講師。空手五段。
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