ワクチンデマなぜ起こる?
社会・2021-06-24 18:4024日、河野太郎ワクチン担当相が自身の公式サイトで、新型コロナワクチンに関するデマについて、全否定の文章を掲載した。ちょっと面白いので引用してみよう。
“ワクチンに関する偽情報やデマを監視している団体によると、TwitterとFacebookにあるワクチン関連のそういった誤った情報の65%はわずか12の個人と団体が引き起こしていることが確認されています。
中には医師免許を持っているにもかかわらず、デマを流す人もいます。
ワクチンデマを流す目的は、一、ワクチンを批判して、自分の出版物やオリジナル商品に注目を引き寄せて、お金を稼ぐ、二、科学よりも自分の信奉するイデオロギーに基づいて主張する、三、過去に誤ったことを発言したために抜け出せなくなっている、四、自分に注目を集めたい、ということが大きいと言われています“
実際そうなのだ。ある反ワクチンの本を出版している医師は、「ワクチンを打つ人はバカ」的なことを普段から公然と言っているにもかかわらず、自分と家族はちゃっかりワクチンを接種していたりする。
またワクチンデマを喧伝でする人の多くは、反科学・反西洋医療というイデオロギーを持っていて、「新型コロナウィルスは無害で、医者や製薬会社が儲けるためにワクチンは開発された」など、一種の陰謀論信者であることが多い。
そして彼らは、考えたり調べたりすることを放棄する。これは河野大臣も指摘しているのだが「ワクチン接種された実験用のネズミが2年で全て死んだ」というデマがあるのだが、ネズミの寿命は約2年で、少し調べればデマとわかることだ。
こういったデマは、人が不安を抱えたときに流行しやすい。東日本大震災のときも「外国人犯罪が横行」とか「海藻類を食べれば放射能を防げる」などといったデマが流行った。
ということは、ワクチンデマを信じて拡散する人は、どこかに不安を抱えているのかもしれない。
プロフィール
おぐらおさむ
作家、漫画家。22歳で漫画家デビュー、35歳で作家デビュー、社会問題全般に関心が高く、歴史、時代劇、宗教、食文化などをテーマに執筆をしている。2004年、富山大学講師。 2008~2009年、JR東海新幹線女性運転士・車掌の護身術講師。空手五段。
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