ロシアは20世紀の戦争をしている
社会・2022-05-10 18:482014年、ロシアのウクライナ・クリミア侵攻は世界中が驚いた。ロシア軍はハッキング等のサイバー攻撃で発電所を乗っ取り停電させたり、GPSを利かなくしてドローンを飛べなくしたり、マスコミやメールを使ってフェイクニュースで人心をかく乱してきた。これら正規軍とハッカー集団など非正規軍の戦い方は「ハイブリッド戦争」と呼ばれている。
ある意味、このときのロシア軍は21世紀の戦争をやっていたわけだ。
ウクライナ軍はこのときの戦い方を、米軍やNATOに学び、逆にロシア軍はハイブリッドな戦いで後れをとっているようだ。
「ハイブリッド戦争」では、火力中心の20世紀の戦争と違い、敵の殺戮や街の破壊ではなく、相手の戦闘能力を奪い、短期間で戦争目的を達成するものだ。
しかし今回のウクライナ戦争では20世紀の戦争に戻り泥沼化しつつある。
おそらくロシア軍は、クリミア半島侵攻の成功に慢心してしまい、その後の技術革新をあまり行わなかったのであろう。戦争にせよ経済にせよこのようなことはよくあることだ。
クリミア侵攻からわずか8年、世界のIT化・AI化は驚くほど飛躍した。
しかしウクライナにしても、NATOから最新機器や兵器を提供されたところで、使いこなすのに時間がかかる。よってポーランド等から支援された旧式の戦車やミサイルで20世紀の戦争に逆戻りするしかない。
30年以上前の湾岸戦争で、米軍は精密航空攻撃を行い、一方的にステルス攻撃機、巡航ミサイル、レーザー誘導爆弾といった新兵器を、雨あられのように使ったのが印象に残ったが、ロシア軍はそれもできないようだ。
さて我が自衛隊を振り返ると、どれくらいIT化が進んでいるのだろう? いま日本の防衛は『陸海空』だけではない。サイバー・宇宙・電磁波といった領域も防衛しなくてはならない時代となった。
自衛隊の上層部はすでに官僚化し、考え方が硬直化しているとも聞く。いささか心配である。
プロフィール
巨椋修(おぐらおさむ)
作家、漫画家。22歳で漫画家デビュー、35歳で作家デビュー、42歳で映画監督。社会問題、歴史、宗教、政治、経済についての執筆が多い。
2004年、富山大学講師。 2008~2009年、JR東海新幹線女性運転士・車掌の護身術講師。陽明門護身拳法5段。
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