なんと立ち食いそば屋が激減中だと⁉

社会・2021-04-12 18:30
なんと立ち食いそば屋が激減中だと⁉
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庶民の味方、不況に強いと言われていた『立ち食いそば屋』が新型コロナのせいで閉店が止まらないと言う。

それはいかんと、西武池袋線江古田駅北口徒歩2分にある立ち食いそば屋「のじろう」に飛び込んで店員さんに話を聞いてみた。

「新型コロナの影響は?」
「ウチは去年の12月、コロナの真っ最中に開店したばかりですので」

そうであった。実はこの「のじろう」の店長は、筆者の古い友人で、そば屋の前はスナックを経営していたが、コロナ禍で閉店。新たに立ち食いそば屋を開店したのだった。店員さんいわく「最悪の状態からスタートしたので後は上がっていくイメージしかない」とたくましい。

しかし現実的には、2019年に比べると2020年に倒産したそば屋2倍も増えた。特に都心部の立ち食いそば屋は、サラリーマンのリモート化で客足が遠のき、常連の高齢者もお店に来なくなった。

また、立ち食いそば屋は、同じファストフードの牛丼やハンバーガーと違い、テイクアウトして自宅で食べるというイメージがあまりない。

立ち食いそば屋は薄利多売の商売である。ラーメン屋なら1000円以上のメニューもあるが、立ち食いそばではなかなかそうはいかない。客単価が低い立ち食いそば屋は回転率が命なのだ。しかしコロナのせいでその客が激減した。

立ち食いそばは安価なヘルシーフードである。そばには日本人に不足しがちなビタミンB群が含まれているし、ルチンというポリフェノールの一種も含まれていて、高血圧防止の作用があり、さらに糖尿病予防も期待できる。

また、トッピングで野菜系の天ぷらを足せば野菜不足の解消や、玉子やえび天、いか天などをトッピングすれば蛋白質の補充にもなる。

こんなにいいことだらけの立ち食いそば屋を、これ以上減らしてはいけないと思うのだ。みなさんもぜひ、立ち食いそば屋に寄ってくださいな。

プロフィール

おぐらおさむ
作家、漫画家。22歳で漫画家デビュー、35歳で作家デビュー、社会問題全般に関心が高く、歴史、時代劇、宗教、食文化などをテーマに執筆をしている。2004年、富山大学教養学部非常勤講師。 2008~2009年、JR東海新幹線女性運転士・車掌の護身術講師。空手五段。

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