仏陀とイエスが説く「いまを生きろ!」とは
エンタメ・2023-02-04 18:22おもしろいことに、人類に大変大きな影響を与えた2大宗教家が、同じようなことを言っている。
「過去を追うな
未来を願うな
過去はすでに捨てられた
未来はまだやってこない
(中略)
ただ今日なすべきことを熱心になせ」
―仏陀―
「明日のことまで思い悩むな。明日のことは明日思い悩めばいい。その日の苦労はその日だけで十分だ」
―イエス・キリスト―
どちらも、共通するところとして「いまを生きろ」ということのようだ。
「いまを生きる」とはどういうことか。
決して刹那的に「いまさえ良ければあしたはどうなってもいい」という意味ではない。
仏陀がいうように「今日なすべきことを熱心になせ」である。
イエスのいう「明日のことまで思い悩むな」も同じことで「思い悩むよりもいまやるべきことに集中せよ」ということだろう。
中には将来の不安ばかり考えている人もいる。
ある研究によると、不安や心配事の79%は起こらず、16%は事前に備えていれば対処可能とのことで、不安が的中するのはわずかに5%だという。
95%の心配事は起こらないから「心配事や不安は取り越し苦労」などと言う気はない。
約8割は起こらないといっても、残りの約2割は起こるのだ。だから備えが必要。さらに備えていても5%は起こってしまう。
「備えあれば憂いなし」というが、不安な人は今できることをやればいい。
仏陀もイエスも「備えるな」と言ってはいない。今できることをやりなさいと言っているのだ。
「今を生きる人」は、いまできることを一生懸命行動する人のことだろう。
災害や不運に巻き込まれたときは、いまやるべきことをやる。
逆に楽しむべきときは、過去や未来を思い煩うのではなく、一生懸命楽しむ。
例えるなら食事をしているときに、むかし食べたものを思い出したり、あした食べるもののことを考えたりするより、いま食べている料理を味わったほうがいい。
まだ来ていない未来、例えば老後を心配して、若い時からあらゆる楽しみを犠牲にする人がいる。だが統計上男性だと65歳までに10人に1人が亡くなるのだ。
過去に仕出かした失敗をいつまでも引きずり、うつうつとした毎日を過ごしている人もいる。しかしその過去はもう世の中に存在しない。引きずるのではなく学ぶべきだ。
過ぎたことはこの世界に存在しない。
未来もこの世には存在しない。
いまあるのは今だけなのだ。
プロフィール
巨椋修(おぐらおさむ)
作家、漫画家。22歳で漫画家デビュー、35歳で作家デビュー、42歳で映画監督。社会問題、歴史、宗教、政治、経済についての執筆が多い。
2004年、富山大学講師。 2008~2009年、JR東海新幹線女性運転士・車掌の護身術講師。陽明門護身拳法5段。
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