医療崩壊? 政府は何をしていたの?
社会・2021-01-08 17:47日本の医療は世界的にも大変充実していて、なんとコンビニの3倍以上の病院やクリニックがあるという。
そんな国に新型コロナという疫病が襲ったわけだが、幸いなことに欧米諸国に比べて死者、感染者とも100分の1とも言われている。
猛威に襲われている欧米では医療崩壊など起こっていないにも関わらず、我が国では医療崩壊状態で、そのための緊急事態宣言だという。
明らかに欧米よりはるかに被害が少ないのに、医療崩壊とはむしろ異常と言っていい。日本には、世界でもっとも病床が多い国で160万床あるという。しかし、新型コロナウイルスに対応できる病床数はわずか1.8%に過ぎない。
そのわずか1.8%の病床を請け負っている病院は、赤字・差別覚悟の「なんとか病人を救いたい」という思いで新型コロナ治療を行っているのだ。
冬になれば感染者が急増するであろうことは、春の第一波から言われてきたことだ。ところが、政府は5月6月に一時下がった感染者数に安心したのか、ほとんど何もしようとしなかった。金がなかったわけではない。予備費等はふんだんにあった。ただ政府に危機感がなかっただけだ。
新型コロナ専門病棟を積極的に作ろうとはせず、医師はじめ医療関係者のがんばりをただ横目でみていただけで、具体的な手を打ってこなかった。
政治家の怠慢の被害を受けているのは、国民なのだ。政治家たちはこれまで「今年は特別な夏」「我慢の3連休」「勝負の3週間」などといい続けてきた。日本国民はよく我慢して従ってきた。
医療崩壊をしてしまった場合、被害を受けるのは我が国では、政治家ではない。運悪く新型コロナに感染した方々であり国民なのだ。
この医療崩壊と緊急事態宣言は決して国民のせいではない。新型コロナを甘く見ていた政府の責任である。
プロフィール
おぐらおさむ
作家、漫画家。22歳で漫画家デビュー、35歳で作家デビュー、社会問題全般に関心が高く、歴史、時代劇、宗教、食文化などをテーマに執筆をしている。2004年、富山大学教養学部非常勤講師。 2008~2009年、JR東海新幹線女性運転士・車掌の護身術講師。空手五段。
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