パート等の実質的失業者は90万人! コロナ不況が女性たちを襲っている!

社会・2021-02-10 18:43
パート等の実質的失業者は90万人! コロナ不況が女性たちを襲っている!
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「うつ病」を英語でなんというかご存じだろうか? 「ディプレッション(depression)」である。ディプレッションは、不況といった意味もある。いまコロナ不況が、パート・アルバイトといった解雇しやすい女性を襲っている。

野村総研の調査によると、パート・アルバイト女性の中に、「シフト5割以上減」かつ「休業手当なし」の「実質的失業者」が少なくなく、2020年12月時点で90万人にのぼると推計されるという。

山梨県の総人口が約83万人、和歌山県が約96万人ということを考えると、90万人という数字は大きさがわかると思う。

そして女性の非正規雇用の内、82.6%が年収200万円以下というからほとんどのパート・アルバイトといった非正規の女性たちは低い年収で働いており、その中には自分の生活やあるいはシングルマザーとして子どもの面倒を見ている人も多い。

ちなみに男性の非正規雇用者で年収200万円以下は56.7%。コロナによる不況は、パートやアルバイトといった弱い立場の人から犠牲にしていく。現在、日本の労働者の約4割が非正規雇用なのだ。

新型コロナは経済のみならず女性の『心』をも蝕みつつある。2020年は女性の自殺が、2019年に比べて885人も増えた。男性の自殺が35人に減っているにも関わらずだ。

ディプレッションは不況という意味であり、うつ病という意味であると書いた。2020年における女性の自殺者数は19年より885人も増えた。自殺はうつ病の症状なのだ。

これまでバブル崩壊やリーマンショックという不況はあった。もちろん女性の自殺がなかったわけではないが、このコロナ禍におけるこの現象は、過去になかった異常事態といえよう。

プロフィール

おぐらおさむ
作家、漫画家。22歳で漫画家デビュー、35歳で作家デビュー、社会問題全般に関心が高く、歴史、時代劇、宗教、食文化などをテーマに執筆をしている。2004年、富山大学教養学部非常勤講師。 2008~2009年、JR東海新幹線女性運転士・車掌の護身術講師。空手五段。

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