左派新聞の朝日でさえ憲法改正多数のなぜ⁉

社会・2021-05-07 18:11
左派新聞の朝日でさえ憲法改正多数のなぜ⁉
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驚いた。5月3日の憲法記念日を前に大手新聞各社が、憲法改正についての世論調査をしたところ、あの左派の代表的新聞である朝日ですら憲法改正派の方が多数となったのだ。

朝日 賛成45%、反対44%
毎日 賛成48%、反対31%
読売 賛成56%、反対31%
産経 賛成52%、反対34%
共同 賛成57%、反対42%

と、大手新聞のすべてが憲法改正を必要だという結果であった。おそらく賛成派の人たちは、
コロナ禍や、中国の軍事的脅威を見て憲法改正が多数となったのではないだろうか。

ちなみに、いまの憲法には「緊急事態条項」がない。「緊急事態条項」とは国家緊急権のことで

【戦争・災害・疫病など国家の平和・独立・公衆衛生を脅かす緊急事態に際して、平常の統治秩序では対応できない際に、憲法秩序を一時停止し、一部の機関に大幅な権限を与える非常措置をとることによって秩序の回復を図る権限(Wikipediaより)】

ということ。コロナ禍において諸外国がロックダウンをする法的根拠がこれである。

これがないから、日本政府は国民に自粛を【要請】することはできても【強制】することができない。東日本大震災のときも国家に緊急権がなかったので、思ったように動けなかった経緯がある。

その緊急事態条項を菅首相は、今回のコロナ禍にかさねて創設したいと意欲を見せている。もちろん、憲法9条に自衛隊を明記することも併せてだ。

当然、護憲派の野党各党は大反対である。立民の枝野代表は「感染拡大防止のため真に必要な権限は、『公共の福祉』にかなうものとして現憲法下でできる」としているが、公共の福祉を守るために、行動の自由などを制限することはむしろ憲法違反だと思うのだがどうだろう?

なんにせよこれまで左派の読者が多い朝日や毎日の読者までもが、改憲賛成派多数となったのは、国民の心理に何か変化が起こっているに違いない。

プロフィール

おぐらおさむ
作家、漫画家。22歳で漫画家デビュー、35歳で作家デビュー、社会問題全般に関心が高く、歴史、時代劇、宗教、食文化などをテーマに執筆をしている。2004年、富山大学講師。 2008~2009年、JR東海新幹線女性運転士・車掌の護身術講師。空手五段。

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