【新規感染者激減!】は本当か?

社会・2021-02-09 18:46
【新規感染者激減!】は本当か?
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新型コロナの新規感染者数が減ってきている。東京都に関して言えば、感染者数のピークは『非常事態宣言』が出た1月7日の2447人。それが2月6日では639人である。

感染者数が1000人以下に減り出したのが、1月24日と、保健所が濃厚接触者等の追跡調査を縮小したころと重なるため「感染者の減少は信用できない」とする人も多いようだ。

しかし、12月に新規感染者が急増してきた時点で、保健所は業務がひっ迫し、事実上接触者を追いきれない状態になっていたので、数値にはあまり影響していないらしい。

感染者数以外のデータとしては、重症者数と死亡者数がある。ここのところのデータをみると、重症者は減って気いるのに、死亡者数は増えているのだ。

重症者がどんどんと亡くなっているから死亡者が増えている…… という考えもできなくはないが、実は昨年の半ばあたりから、がんであろうが他の病気であろうが、PCR検査などで陽性が出ている方は死亡者としてカウントされるようになった。

死亡者の過半数が80歳以上であり、この年齢だと他の病気を持っていない方がめずらしい。ということは、はたしてそういう人はコロナで亡くなったのか、他の病気で亡くなったのか……

もう一つ、比較的信用できるデータとして、発熱相談センターへの相談件数がある。東京都の場合、もっとも相談が多かったのが1月3日の3180人、それから徐々に下がり出し、2月4日の時点では971人と3分の1以下に減っている。

また、感染者数と検査数はある程度比例するが、ここのところ検査数も減っているが、相談者数が減っているのなら、検査数が減るのは当然だろう。

これらのデータを見比べていくと、どうやら本当に新規感染者は減っているようだ。

ただ、ちょっと気になるのが、東京都発熱センターへの相談は1月4日から減り出しているのだ…… これは緊急事態宣言の前から減り出しているということになるのだが……

プロフィール

おぐらおさむ
作家、漫画家。22歳で漫画家デビュー、35歳で作家デビュー、社会問題全般に関心が高く、歴史、時代劇、宗教、食文化などをテーマに執筆をしている。2004年、富山大学教養学部非常勤講師。 2008~2009年、JR東海新幹線女性運転士・車掌の護身術講師。空手五段。

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