34都道府県にまん延防止措置だが効果は疑問

社会・2022-01-27 18:27
34都道府県にまん延防止措置だが効果は疑問
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34都道府県にまん延防止措置だそうである。正直な感想をいうと「これって効果あるの?」というものだ。

『yahooニュース』のアンケートで【新型コロナ対策の「まん延防止等重点措置」、効果はあると思う?】という問いに対して、実に8割近くの人が「ない・あまりない」と答えている。また多くの人は以前ほど、この病気に不安を感じていないようだ。

それはそうだろう、重症化しにくいオミクロン株が主流になる以前でも10万人中の死亡率は、39歳以下だと0.0%。40代でも0.1%。重症化率も39歳以下0.0%、40歳で0.5%。オミクロン株が主流になったいまはもっと低いと考えられる。

そして重症化や死亡する人は、糖尿病や重度の肥満、80歳以上と言った人がほとんどなのだから、まん延防止措置よりも、そういった危険率が高い人々を守る政策にしたほうが、はるかに効果が高いはずだ。

それでも国や地方自治体の対策がほとんど変わらず、多くの人が、まん延防止策に従っているのは、いまやこの病気が怖いというより、人の目や社会の目のためであり、またもし感染したら、周囲の人に濃厚接触者として、行動制限をさせてしまう申し訳なさのためだ。

ちなみに今月初め、感染者の急増で知事がパニックを起こしていた沖縄県では、まん延防止をはじめたその日、1月9日から実効再生産数が急減し、いまでは1以下となっている。感染者数もピークアウトし収束に向かっているのだが、感染症は数日の潜伏期間があるから、まん延防止措置の効果ではなく数日前から感染は減っていたのだ。

東京都も1月10日をピークに実効再生産数が急減中だ。東京都のまん延防止は21日からだから、これから感染者が減ってもまん延防止措置で減ったとは言えない。

今回の34都道府県のまん延防止措置だが効果は疑問だ。これが知事たちのパフォーマンスであるとすれば、国民にとって迷惑でしかない。

プロフィール

おぐらおさむ
作家、漫画家。22歳で漫画家デビュー、35歳で作家デビュー、社会問題全般に関心が高く、歴史、時代劇、宗教、食文化などをテーマに執筆をしている。2004年、富山大学講師。 2008~2009年、JR東海新幹線女性運転士・車掌の護身術講師。空手五段。

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