エホバの証人のいう『終わりの日』は来るのか

エンタメ・2022-05-12 15:01
エホバの証人のいう『終わりの日』は来るのか
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もっとも入信してはいけないと言われているカルト宗教の一つに『エホバの証人』というのがある。家に勧誘に来たり、街角で宗教の冊子などを並べて立っている人たちがそうだ。

何を隠そう筆者は生まれたときから家族全員エホバの証人で、それが嫌で家出同然のように上京、家族とはほぼ絶縁状態である。

エホバの証人は、キリスト教の一派とされ、輸血拒否や国歌や校歌を歌うことは禁止、婚前交渉やオナニーも禁止など、やたらやってはいけないことが多い宗教でもある。この教団の教えの一つが『終わりの時』(ハルマゲドン)が間もなくやってくるというのだ。

『終わりの時』でエホバの証人以外全員死に絶え、そのあとエホバの証人のみが天国ではなく、この地上で永遠に生きるというのだ。

なぜこんなおかしなことを信じられるのか不思議な気がするが、それがカルトというものなのであろう。

さてエホバの証人の解釈では、どういうときに『終わりの時』がくるのであろうか?

それは世界で戦争が起こり、あちこちで地震が起き、飢饉が起こり、疫病が流行り、犯罪や愛のない人が増え、世界中に福音(この場合、エホバの証人の教え)が伝えられたときだという。

しかし残念なことに、ウクライナで戦争中だとはいえ、戦争や紛争は第2次大戦後、着実に減っているのが事実。

地震は特に増えも減りもせず、飢餓も世界の栄養不足人口が1991年10億人だったのが、2017年には8.2憶人と減少。

疫病の新型コロナは収束に向かいつつあり、世界の犯罪も一部の途上国を除いてだいたい減少中である。

最後に福音を伝えるはずのエホバの証人も、先進国において年々着実に減っているので、どうやらエホバの証人の主張が正しいなら、彼らの言う『終わりの時』はまだ来そうにない。

プロフィール

巨椋修(おぐらおさむ)
作家、漫画家。22歳で漫画家デビュー、35歳で作家デビュー、42歳で映画監督。社会問題、歴史、宗教、政治、経済についての執筆が多い。
2004年、富山大学講師。 2008~2009年、JR東海新幹線女性運転士・車掌の護身術講師。陽明門護身拳法5段。

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