プーチンが恐れる連邦共和国の反乱
社会・2022-05-05 17:18ロシアという国は決して一枚岩ではない。ロシア連邦には各民族が自治する共和国が22もある。それらがこの機に乗じて独立をたくらむかもしれない。いまそれをやられればロシアは対応できないだろう。
これらの共和国は、独自の公用語を持ち独自の憲法を持っている。プーチンが大統領になったとき、これら共和国の権限は、大きく削減されたが、それはそれぞれの民族にとって屈辱以外の何物でもなかったことであろう。
ソ連時代における民族の割合は、ロシア人53%であったのが、ロシア連邦になってからロシア人83%になっている。理由は多くの民族国家がソ連崩壊時に独立したからだ。ウクライナやベラルーシなどはその一つだ。
そういった意味で、22の共和国は独立しそこなった国や地域と言える。
さて、こういった共和国には民族派の武装集団やイスラム過激派がいて、いつテロ行為をはじめてもおかしくない。またNATO軍諜報部やCIA、モスクワの反プーチン派が、裏で糸を引くことも考えられる。
テロの方法として、もっとも簡単で有効なのは、ロシア連邦の共和国にはシベリア鉄道が通っていることが多い。そこを占拠なり爆破なりして、シベリア鉄道を使えなくしてしまうと、東から補給路や輸入路に限りなく大きな影響を与えることができる。
あるいは連邦共和国には、ガスや原油の油田があったりパイプラインが引かれていたりするので、それらを占拠するなりストップするなりしてもよい。
それだけでたちまちロシアはたちゆかなくなってしまう。
アルメニア、アゼルバイジャン、カザフスタンなど旧ソ連諸国も、ロシアから離れだしている。カザフスタンはロシアへの経済制裁を妨害することはないと宣言し、アルメニアはアゼルバイジャンとの2020年の紛争で、ロシアの同盟国にも関わらず支援してもらえなかった。
プーチンはあまりにも敵を作りすぎたようだ。
プロフィール
巨椋修(おぐらおさむ)
作家、漫画家。22歳で漫画家デビュー、35歳で作家デビュー、42歳で映画監督。社会問題、歴史、宗教、政治、経済についての執筆が多い。
2004年、富山大学講師。 2008~2009年、JR東海新幹線女性運転士・車掌の護身術講師。陽明門護身拳法5段。
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