自民総裁選 高市早苗は出馬できるのか?

政治・2021-08-19 10:49
自民総裁選 高市早苗は出馬できるのか?
閉じる

自民党の前総務相高市早苗氏が、菅首相の任期満了(9月30日)に伴う総裁選について出馬の意欲を表明している。

高市氏は安部前総理と近く、総裁選出馬については5月ぐらいから相談していたらしい。自民党の総裁選は8月26日の選挙管理委員会で日程が決定する。立候補するには党所属の国会議員20人の推薦が必要だが、はたしてそれだけの推薦を集めることができるのか?

高市氏は自民党幹部にはめずらしく経済的に反緊縮的な考えを持っていて、反緊縮派の経済学者などは、おおむね歓迎ムードのようだ。経済政策的には「アベノミクスを継承しつつ、バージョンアップする」としている。

しかし安部前総理が後ろ盾になった場合、もし高市氏が総理になれたとしても、もれなく麻生太郎財務相が付いてくるので、思ったような経済政策はできないであろう。

最初の女性総理候補としては、安倍前総理のお気に入りであった稲田朋美元防衛相や、小池百合子東京都知事が思い浮かぶが、稲田氏は最近、夫婦別姓やLGBTに好意的な意見を述べており、保守派である安部前総理とは距離があるようだ。

小池知事については、まずは国政に戻ってからの話であろう。高市氏に関して、今この時期に総裁選は意外というのが正直なところ。

自民党は、選挙前に総裁選をやると、支持率が高まる傾向がある。しかし最大派閥の岸田文雄氏が、はてして出馬するかどうかはまだはっきりとしていない。庶民人気ナンバー1の石破茂氏は、どうも出そうにない。政界のドン二階幹事長は、次も菅義偉氏で続行の意向だ。

もし総裁立候補者が菅義偉氏だけの無投票再選となると、はたして自民党支持率が高まるかどうかは不明。と、なると自民党にとって、高市氏が立候補するだけでも価値はある。

その前に高市氏は、推薦人20人を集めることができるのかどうかが問題だ。

プロフィール

おぐらおさむ
作家、漫画家。22歳で漫画家デビュー、35歳で作家デビュー、社会問題全般に関心が高く、歴史、時代劇、宗教、食文化などをテーマに執筆をしている。2004年、富山大学講師。 2008~2009年、JR東海新幹線女性運転士・車掌の護身術講師。空手五段。

関連記事
関連タグ
政治新着記事