高市早苗は初の女性総理になれるのか?

政治・2021-09-09 19:30
高市早苗は初の女性総理になれるのか?
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総裁選の行方は、まだまったくわからないが、岸田文雄氏に続いて、高市早苗氏が出馬表明をした。高市氏がアピールしているのは【アベノミクス継承】である。そのため「日本経済強靭化計画・サナエノミクス」を名乗り

1,金融緩和
2,緊急時の機動的な財政出動
3,大胆な危機管理投資・成長投資

の、新三本の矢を掲げている。

そして高市氏を支持すると思われているのが、安倍前首相だ。保守派の安部前首相にとって、現在保守層の自民党離れが進んでいるのを、同じ保守派の高市氏を使ってつなぎ留めたいところだろう。

特に菅政権になってから、大きな選挙はすべて自民党が負けてきたということがある。自民党支持層すら、自民党の候補者に6割ほどしか投票をしていない。このままでは、来るべき衆院選で大苦戦は必定。選挙に強かった安部前首相にしてみれば、次の選挙の苦戦は、何としても避けたいところだろう。

高市氏は、出馬表明の際、保守層がもっとも求めている【憲法改正】【靖国参拝】そして【国防への法整備や防衛費の増額】を口にしている。特に高市氏は以前より対中国への国防に言及しており、この辺りも保守層に好ましく思われているに違いない。

また経済政策がアベノミクスの継承というところも、安倍前首相にとって文句があろうはずがない。国民にはあまり実感はないが、アベノミクスはそれなりに成功していて、正規雇用者は増え株価の上昇も続いていた。当たり前のことだが、いくら立派なことや勇ましいことをいっても、経済が悪ければ、どうにもならないのが国家というものだ。

今回の自民党総裁選は、派閥の押さえつけが効かないと言われているが、しかしその影響力が無くなったわけではない。しかも安部前首相のような超大物が高市氏をバックアップするとなれば、いま迷っている議員や党員も、高市氏になびく人が多く出そうだ。高市氏が、初の女性総理になる可能性は決して少なくない。

プロフィール

おぐらおさむ
作家、漫画家。22歳で漫画家デビュー、35歳で作家デビュー、社会問題全般に関心が高く、歴史、時代劇、宗教、食文化などをテーマに執筆をしている。2004年、富山大学講師。 2008~2009年、JR東海新幹線女性運転士・車掌の護身術講師。空手五段。

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