極端から極端 中国のゼロコロナ政策
社会・2022-12-15 19:09中国で過激なゼロコロナ政策に対して、中国各地で学生たちを中心に反対デモが起こった。
習近平はどうするのかと見ていると、なんと一転、ゼロコロナ政策を緩和したのだ。
それもこれまでやってきた感染者数の発表も取り止め、PCR検査もしないでいいと検査場のほとんどを撤去するという徹底ぶり。
とはいえ医療機関や学校、飲食店では、48時間以内の陰性証明がいるため、そういう場所に行く必要がある人もPCR検査をどこで受ければいいのかわからず行けない人も出てきているという。
またこれまで検査場で働いていた人たちが解雇されたため、こんどはその人たちがデモを行う始末。
いま都市部ではコロナの感染者が増えて来ており、これまで、コロナの恐ろしさを政府から教えられてきた国民たちは突然の方向転換にとまどい、どうしていいかわからない。
不安になった国民たちはこれまで以上に家に引きこもるようになっている。
また、北京では発熱外来の受診者が一週間前の約16倍にまで急増。
救急車の通報件数は普段の6倍に増えているという。
不安になった人というのは、デマ情報に振り回されるもの。
中国ではなぜか「桃の缶詰」を食べると感染しないというデマが起こり、お店から桃の缶詰が売り切れた。
これを笑ってはいけない。
日本でもコロナ流行当初、いま思えばバカバカしいようなデマが流行したからだ。
この急な方向転換に国民は何を信じていいのかわからなくなってしまっている。
中国の専門家たちは、これまで
「感染すると後遺症が数か月以上続く」
と言っていたのが
「感染しても、ほとんどは特別な治療を必要としない」
と、がらりと言い方が変わってしまい、国民から
「中国の専門家はウイルスより早く変異する」
などと嗤われているという。
いま心配されているのが、中国製ワクチンの性能の低さだ。
中国人自身が中国製ワクチンを信用しておらす接種率が低い。
そしてゼロコロナ政策で、これまで感染した人も少ないため、免疫がついていない。
そのためこれから感染爆発が起こり、100万~200万の人が亡くなるのではないかという説もある。
どうもこの国は「段階的に」とか「徐々に」ということが苦手らしく、極端から極端になる傾向があるようだ。
極端といえば、習近平が理想とする毛沢東は、米を食べるスズメを駆除すれば豊作になると考え、1億羽のスズメを駆除したことがある。
その結果、天敵がいなくなったイナゴが大発生し大飢饉を起こしてしまった。
それに気が付いた毛沢東はこれまで害鳥に指定していたスズメを一転、益鳥に変更した。
さて極端から極端な中国のコロナ政策だけに、もしかしたらまたロックダウンを再開するかもしれない。
1月には春節があり感染爆発の中、国民大移動がはじまるかもしれない。
はたしてどうなるのか・・・
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