ロシアはいつまで戦うつもりか?
社会・2022-04-06 22:55ロシア軍が戦い方を変えてきた。キーウ(キエフ)の軍事活動縮小、チョルノービリ(チェルノブイリ)から撤退、ドネツク・ルガンスクではキーウやチョルノービリから撤退した部隊を再配備といった具合だ。
2月24日にウクライナ侵攻を開始したロシア軍は、2~3日でキーフを陥落させ、西側寄りのゼレンスキー大統領を降ろしロシア寄りの政権を作るつもりであったが失敗。一カ月以上たったいまでも、苦戦を繰り返している。
報道によるとロシア軍の戦費は一日だけで2~3兆円もかかっているというが、さすがにそれほどかかるとは思えない。ロシアNIS経済研究所所長の服部倫卓氏の試算では、最大で400憶円くらいではないかという。とすると、これまで40日間たったとして1兆6000億円程度だ。それでも少なくないが、ルーブルも持ち直し、西側の経済制裁も思ったほどうまくいっていない。
これまでロシア軍は、多くの航空機や戦車が破壊されてきたが、それらは以前からあったもので、破壊されても他から持ってくれば、すぐに経済的ダメージとなるわけではない。ロシアは食糧も燃料も自給できるので、しばらくは持ちそうだ。
停戦については、いま言われているのが、5月9日の対ドイツ戦勝記念日に一時停戦となるのでは、と考えられている。この日は対ドイツに勝ったというだけでなくロシアがナチスに勝ち、世界を救ったというロシア国民にとって誇るべき日であり反戦の日だ。
この日までにドネツク・ルガンスク両人民共和国を“解放”したということにして、一時停戦。停戦中に再侵攻の準備を整えて・・・ ということになるのではないか?
停戦は次の戦争への準備期間なのだ。何度停戦を繰り返しても、プーチンはウクライナをあきらめないだろう。プーチン体制が終わらない限り、このままずるずると続くのではないだろうか?
プロフィール
おぐらおさむ
作家、漫画家。22歳で漫画家デビュー、35歳で作家デビュー、社会問題全般に関心が高く、歴史、時代劇、宗教、食文化などをテーマに執筆をしている。2004年、富山大学講師。 2008~2009年、JR東海新幹線女性運転士・車掌の護身術講師。空手五段。
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