ロシア軍戦力10%以上喪失という情報を読み解く
社会・2022-03-24 18:14最近の報道を観ていると、ウクライナ有利というものが多いように思える。例えばNATOの高官によると「ロシア軍の死者は7000~1万5000と推計。負傷者、行方不明を合わせると3万~4万はいるだろう」と語っている。
また、米国防総省高官が「ロシア軍は、戦力の10%以上喪失の可能性がある」と発表した。
戦争中の発表は、プロパガンダ(宣伝戦)でもあるので鵜呑みにはできないが、この数字が仮に本当だとして読み解いてみよう。
ロシア軍の兵力が15~19万人。仮に19万人として10%の兵力が喪失したとすると、残りの兵力は約17万人で約2万人が戦闘不能になっているとする。戦争というものは、19万の兵力があったとしても、前線で戦っているのは全兵力のうち一部だから、前線の兵力の3~4割ほどが戦闘不能になっている可能性がある。
また、ロシア軍の武器弾薬・燃料・食料の配給がうまくいっていないことは、開戦直後から言われ続けているが、これも改善されていないらしく、ある報道によると防寒具の不備で、約1割のロシア兵が凍傷に苦しんでいるという。
では、ウクライナ側が優勢かというと、キエフなどでもちゃんと押し返すことができていないということは、消耗しながら戦っているに違いない。
西側の報道では、ロシア兵の士気は低く、自分の足を友達に撃ってもらい、負傷兵として離脱する兵士や脱走兵も後を絶たないということだ。
ロシア側の情報より信用度は高いだろうが、これらは主に西側の情報であり、ウクライナがまるで勝っているというイメージの報道もあるが、これも宣伝戦の一部なのであろう。
仮にロシア軍の兵力のうち10%が戦闘不能としても、兵力の20~30%を失わないと戦い続けることが可能らしいので、この戦争はまだまだ長引くかもしれない。1日も早く戦争が終わってほしいものだ。
プロフィール
おぐらおさむ
作家、漫画家。22歳で漫画家デビュー、35歳で作家デビュー、社会問題全般に関心が高く、歴史、時代劇、宗教、食文化などをテーマに執筆をしている。2004年、富山大学講師。 2008~2009年、JR東海新幹線女性運転士・車掌の護身術講師。空手五段。
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