NATOよプーチンに一発逆転を狙わせるな‼

社会・2022-03-31 19:52
NATOよプーチンに一発逆転を狙わせるな‼
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プーチンの腹心である大統領特別代表のチュバイスが辞任し、国防相、軍参謀総長も公の場に姿を見せなくなったり、ロシア中央銀行総裁が、辞任しようとしたが、プーチンに引き留められたりと、プーチンの側近に異変が起こっているようだ。

これらの情報が正しければ、プーチンは側近たちにも見限られ、じわじわと追い詰められているようだ。

行動経済学に「最終レース効果」というものがある。ギャンブルで負けが込んでしまい、いよいよ最終レースとなったとき、帰りの電車賃の分まで有り金全部をつぎ込んでしまう心理をいう。

ギャンブルの場合、儲かっている方は危険な賭けにでることは少ない。しかし負けが込んでいるほうは、一発逆転を狙ってイチかバチかに出る傾向がある。

G7の緊急会議では、プーチンが核兵器や生物化学兵器といった非人道的兵器を使って、いかに一発逆転を狙わせないようにするかということを、話し合ったと思われる。

プーチンは2~3日の短期決戦でキエフ等を陥落させ、一気にウクライナを傀儡政権にしてしまうつもりであった。しかしいざ侵攻してみると、何から何までグダグダで長期化し、おまけにこれまでもっとも信頼を置いていた側近たちまで、離れてしまったり信じられなくなったりしている。

また予想と違い、NATOが結束を強めてしまい、中国は思ったような支援をしてくれない。四面楚歌、追い詰められたプーチンは何をしでかすかわからない状態になりつつある。

NATOは今回の会議で、ウクライナに接するスロバキア、ハンガリー、ルーマニア、ブルガリアの4か国に新たな多国籍戦闘部隊を作り、防衛を強化した。

これは、もし核や化学兵器を使った場合、風向きによってはNATO加盟国にも被害が及ぶため、NATOへの攻撃とみなすという姿勢で牽制していると見られる。

NATOはいま、プーチンに一発逆転を決断させないよう苦心しているのだ。

プロフィール

おぐらおさむ
作家、漫画家。22歳で漫画家デビュー、35歳で作家デビュー、社会問題全般に関心が高く、歴史、時代劇、宗教、食文化などをテーマに執筆をしている。2004年、富山大学講師。 2008~2009年、JR東海新幹線女性運転士・車掌の護身術講師。空手五段。

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