台湾を孤立させてはいけない!

社会・2021-03-20 09:30
台湾を孤立させてはいけない!
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いま全世界が台湾に注目している。中国が香港の民主化弾圧に続いて、次は台湾に牙を向けているからだ。その理由は、台湾や尖閣列島を我が物にすることで、太平洋に自由に出入りできるからである。

さらに台湾を中国共産党が支配することで、建国以来の悲願であった「一つの中国」を達成することができる。

中国が台湾にチョッカイを出したのは、今回が初めてではない。1949年に中国国民党が中国共産党に敗れ、台湾に拠点を移してから、たびたび台湾に襲い掛かろうとしてきた。そのたびに台湾を守ってきたのが、米軍であった。台湾を我が物にすることで、太平洋を挟んで、ライバル米国と対峙することができる。

3月9日、米インド太平洋軍のデービッドソン司令官は「彼ら(中国)は、わが国のリーダーとしての役割に取って代わろうという野心を強めている」と語り、さらに「6年以内に台湾を侵攻する恐れがある」といった意味のことまで語っている。

2月4日、台湾は南米のガイアナ政府の合意のもと代表機関(領事館相当)を設立すると発表したが、同日ガイアナ政府はその合意を破棄したと発表した。理由はもちろん中国の圧力である。

いま、世界では台湾との国交を断絶し、新たに中国との国交を結ぶ国が増えている。サントメプリンシペ、パナマ、ドミニカ、ブルキナファソ、エルサルバドル、キリバス、ソロモン諸島などが、ここ数年の間に台湾から中国へ鞍替えをしているのだ。

理由はカンタン、中国からの莫大な経済援助が、それらの国々に行われているからだ。アフリカ大陸だけでも、中国は6.6兆円もの支援を行っている。そういった国々は、これから台湾と国交を結ぼうとしても、中国からの圧力で不可能であろう。このように中国は、チャイナ・マネーを使って台湾を孤立させようとしているのだ。

台湾を孤立させてはいけない。だが残念なことに、現在日本と台湾は国交が成立していない。

プロフィール

おぐらおさむ
作家、漫画家。22歳で漫画家デビュー、35歳で作家デビュー、社会問題全般に関心が高く、歴史、時代劇、宗教、食文化などをテーマに執筆をしている。2004年、富山大学教養学部非常勤講師。 2008~2009年、JR東海新幹線女性運転士・車掌の護身術講師。空手五段。

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