無能の政治家ゼレンスキーはいかに英雄になったのか

社会・2022-06-10 18:50
無能の政治家ゼレンスキーはいかに英雄になったのか
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いまや西側諸国において、ゼレンスキーは英雄扱いされている。しかし彼はそれほど有能な政治家なのだろうか?

ウクライナは1991年に、ソ連崩壊によって独立国となったが、汚職や蓄財がはびこる政治家ばかりの国になってしまっていた。

そんななか、タレントのゼレンスキーは『国民のしもべ』という政治ドラマに主演。大人気となる。内容は、政治家の汚職に怒る教師が大統領になる役で、2019年の大統領選で主演ドラマの題名と同じ『国民のしもべ』という政党を作り立候補。70%以上の得票で当選する。

しかしいざ大統領に就任すると、何もできず人気はダダ下がりに下がり支持率20%台まで落ちた。政治家として素人、無能だったのだ。そこでゼレンスキーが考えたのが、ウクライナ国民のナショナリズムに訴える方法だ。

現在いま戦場になっているウクライナ東部は、元々親ロシア派との紛争地帯で、ゼレンスキーはウクライナは善、母国の安全を脅かすロシアを悪とし、ロシアを挑発しつつ、EUとNATO加盟を宣言する。

ただしウクライナのようにロシアと紛争問題を抱え、賄賂や汚職だらけの国はEUやNATO入りなど、ほぼ不可能。ゼレンスキーは支持率アップのためのリップサービスをしただけだ。

何よりもゼレンスキーは、プーチンがこのリップサービスにどういう反応をするのか想像できなかった。結果、プーチンにウクライナ侵攻の口実を与えることになる。

ここまではゼレンスキーは、国民を危険にさらす【間抜けな大統領】であった。

彼が英雄になるのはこれからである。

ウクライナはゼレンスキーが大統領になる前から、米国やNATOから新しい武器の扱い方や戦術の訓練を受けてきた。

ロシア侵攻に対して、ウクライナ軍は素早く反応し2日で落ちると言われたキーウからロシア軍を撤退させた。

その間。ゼレンスキーは「自分は逃げずにキーウにいること」「ウクライナが善戦していること」を、自撮り動画等で撮影して、毎日のように内外にアピールしたのだ。

これは前代未聞のことであった。セレンスキーは、政治は素人で何も成功しなかった。軍事も素人でウクライナ軍の優秀さと、米軍等の支援に助けられている。しかし元タレントだけに自己アピールは抜群にうまかった。西側諸国は彼を応援しようという気になった。

彼はウクライナという国を危機に陥れたが、同時に自己アピールで歴史に名を残しそうだ。

ただし最近、ゼレンスキーは軍事にも口を出すようになり、ドンバス地方は苦戦。ウクライナ兵の士気も下がり脱走兵まで出ているという。米国やNATOもあきれ気味で、いつ見捨てられてもおかしくない状況になりつつあるらしい。

プロフィール

巨椋修(おぐらおさむ)
作家、漫画家。22歳で漫画家デビュー、35歳で作家デビュー、42歳で映画監督。社会問題、歴史、宗教、政治、経済についての執筆が多い。
2004年、富山大学講師。 2008~2009年、JR東海新幹線女性運転士・車掌の護身術講師。陽明門護身拳法5段。

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