東欧3か国首相 キエフで会談は難民問題か?
社会・2022-03-16 19:38ウクライナからの難民は300万人を超えたという。ウクライナ戦争がはじまる前から、ヨーロッパは大きな問題を抱えていた。”難民問題“である。
ポーランド、チェコ、スロベニアの東欧3か国の首相が、ウクライナの首都キエフに入り、ゼレンスキー大統領と会談をしたが、その主なテーマとして東欧3か国が協力することと、ウクライナの難民をどうするかであったであろう。
ドイツなどでは人口の2割が移民系であり、これまでも難民を装い入国したイスラム過激派のテロリストが、爆破事件を起こすということもあった。ハンガリーやスロベニアでは、国境に高い壁を築いて難民の流入を防いでいた。
ヨーロッパはすでに難民でパンパン状態であり、その総数は1千万人を超えている。貧しく、言葉も宗教も習慣も、肌の色も違う難民たちを受け入れることを反対する人々は多い。
ただ、ウクライナから東欧に逃れてきた難民に関しては、いまのところロシアという共通の敵から逃れてきたキリスト教徒であり、人種的にも同じということから、ウクライナ難民は中東やアフリカ系の難民より受け入れやすいようだ。ポーランドはシリア難民のときは、1人も受け入れず、チェコはわずかに2人しか受け入れていない。
しかし今回、ポーランドは言葉も通じるためか、すでに180万人の難民を受け入れており、スロバキアは21万人を受け入れている。難民や移民問題は、文化的軋轢もあり、人道的問題だけで解決するのは難しいのかもしれない。
さて、東欧3か国首相とゼレンスキーが、難民についてどのような話し合いをしたのかは、まだわからないが、ウクライナ難民の人々が、安全に避難できることと、一日も早く祖国に戻れることを祈るばかりだ。
そして、東欧3か国の首相みずからが、戦火のキエフに乗り込んだという勇気も称えたい。
プロフィール
おぐらおさむ
作家、漫画家。22歳で漫画家デビュー、35歳で作家デビュー、社会問題全般に関心が高く、歴史、時代劇、宗教、食文化などをテーマに執筆をしている。2004年、富山大学講師。 2008~2009年、JR東海新幹線女性運転士・車掌の護身術講師。空手五段。
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