トランプ、ゼレンスキー、素人が絶対権力を手にしたとき
社会・2022-03-11 10:08韓国の大統領選で、野党のユン・ソンヨル(尹錫悦)が選ばれた。それ以前の職業は韓国の検察総長である。ユンは昨年の7月まで政治政党にも入っていなかった、いわば政治家として素人である。
しかも大統領という日本の首相と比べても、絶対的権力がある地位に素人がなって大丈夫なのだろうか?
我々が知りうる例が二つある。米国のトランプ前大統領と、いまロシアと戦争をしているウクライナのゼレンスキー大統領である。トランプはビジネスマン。ゼレンスキーは芸能人であった。
トランプは、国際政治的に何をしでかすかわからない人物。「米国は世界の警察から、世界の暴力団になった」という識者がいたくらいで、トランプが大統領のままであったら、プーチンもウクライナに手出しできなかったという国際政治学者は多い。
一方、ゼレンスキーは、テレビで大統領を演じ、そのドラマ放映後の2019年、圧倒的な支持で大統領に当選した。
当初は70%以上あった支持率だが、ドラマのようには上手くいかず支持率は急降下。そこでゼレンスキーは、歴代韓国大統領の支持率が落ちたときにやる方法と同じことをやった。
隣国批判である。
さらに14年、ロシアに実効支配されているドネツク・ルガンスクを取り戻すと言い、NATOから軍備を増強。国際政治というものに長けた人物なら、うかつにこのような言動はとらなかったであろう。これがプーチンのウクライナ侵攻に絶好の口実となる。
すでにプーチンはこれら地域に住む約70万人のウクライナ人に【ロシア国籍】を与えているのだ。「70万人いるロシア国民を守るため」という理屈である。
ゼレンスキーの行動は、国際政治にうとい素人の行動であったのではないか。ある意味、彼がウクライナ戦争を呼び込んでしまったともいえるのだ。
さて、韓国での新しい大統領も政治経験がない。どうなることやら・・・
プロフィール
おぐらおさむ
作家、漫画家。22歳で漫画家デビュー、35歳で作家デビュー、社会問題全般に関心が高く、歴史、時代劇、宗教、食文化などをテーマに執筆をしている。2004年、富山大学講師。 2008~2009年、JR東海新幹線女性運転士・車掌の護身術講師。空手五段。
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