中国で魚にPCR検査 愛知県ではコロナ死者ゼロ

社会・2022-08-24 18:38
中国で魚にPCR検査 愛知県ではコロナ死者ゼロ
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なんとなくテレビをつけていたら思わず吹き出してしまうニュースが流れた。中国の福建省アモィ市で新型コロナが流行し、当局の命令で漁師はもちろん獲れた魚にもPCR検査をしているという。魚は口をこじ開けられ喉に綿棒をゴシゴシ入れられている映像が流れた。

思わずSNSで「世界でコロナブームが終わろうとしているいま、中国が全世界を笑かしに来た」とつぶやいたら、友人の一人が「中国は次に魚にもワクチンを注射するに違いない」と返答されまた吹いた。だがまったく理に合わないゼロコロナ政策を強行中の中国なら、本当にやりかねない。

だがそんな中国を笑ってばかりいられない。

「第7波は軽症と言われているが、死者数は第6波を超えている。より一層の感染予防対策が必要だ」と、専門家やマスコミが不安を煽る一方、先日、愛知県の大村知事が驚くべき記者会見を開いた。

「愛知県では第7波で、新型コロナが原因で亡くなられた方の、ほぼすべてが『コロナが要因』ではありません。重症者は他の病気が原因で重篤な状態となっている人がほとんどです」

と、新型コロナの把握や公表など定義変更を、厚生労働省に要望したのだ。実際、全国的に見ても死亡者数は第6波を超えている。しかしなぜか重症者は半数以下しかいないというおかしなことになっている。

実はいま毎日、都道府県が発表しているコロナ死者は、死亡したときにコロナ検査で陽性だった人をすべてカウントしているのだ。がんや心臓病、脳疾患、糖尿病、極端な場合自殺で死亡した人も、PCR検査で陽性だったらコロナ死として集計している。

そして新型コロナ第7波の平均死亡年齢は、第6波と同じく80歳以上である。日本人男性の平均寿命が81歳ということを考えれば、新型コロナで死亡した方のほとんどが、寿命をまっとうして亡くなったと言えるのではないだろうか?

中国の魚のPCR検査は、ゼロコロナ政策を強行する国のメンツのため歪んだ方向に行ってしまっているのだろう。世界では感染者数を少なく報告する傾向があるとされるが、日本の場合、過剰に多く報告する傾向があるという。しかも日本政府はコロナ対策に異常なほど臆病で行動は鈍い。そしてその犠牲になるのは国民だ。日本は中国を笑えないのではないだろうか?

プロフィール

巨椋修(おぐらおさむ)
作家、漫画家。22歳で漫画家デビュー、35歳で作家デビュー、42歳で映画監督。社会問題、歴史、宗教、政治、経済についての執筆が多い。
2004年、富山大学講師。 2008~2009年、JR東海新幹線女性運転士・車掌の護身術講師。陽明門護身拳法5段。

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