岸田新内閣の支持率45~59%は丁度いい数字だ

政治・2021-10-07 10:19
岸田新内閣の支持率45~59%は丁度いい数字だ
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報道各社の世論調査によると岸田新内閣の支持率は
・朝日新聞 45%
・読売新聞 56%
・共同通信 55.7%
・日本経済新聞 59%
であった。菅内閣の終末期が30%程度であったことを思えば“まだまし”と言えるかもしれないが、読売新聞に限っていえば、2006年以降2番目に低い数字になっている。これは国民が岸田新内閣に“あまり期待していない”という現れかもしれない。

もしこれが国民から人気の高かった河野太郎氏が大臣になっていれば、75%くらいは行ったかもしれない。しかし新内閣のときに国民の人気が高いからといって、その後はどうなるかわからない。

前内閣であった菅内閣発足時の支持率は74%、しかし1年しか持たなかった。国民から絶大な人気と期待で登場した民主党鳩山内閣は、最初75%であったのが、「これほどひどいとは思わなかった」と、わずか9カ月で支持率19%まで急降下して鳩山内閣は潰れた。

そもそも新内閣が発足したときは、支持率が高く、その後一気に落ちていくというのが、ここ20年間の通例で、長持ちしたのは小泉内閣と第2次安倍内閣しかない。あとはすべて短期政権で終わっている。これは国民の期待が外れると一気に支持が離れていくということだ。だとすると岸田新内閣の支持率45~59%は丁度いい数字なのかもしれない

岸田新内閣がどうなるかは、岸田総理の言う「小泉内閣から続く新自由主義から新しい日本型資本主義への転換」が、どれほど国民に理解されるか、あるいは実行できるかだが、その前の衆院選で勝たねばお話にならない。

岸田総理は衆院選投開票日を前倒しして今月の31日とした。この短期間に新しい日本型資本主義への転換を、国民に示すことができるのか? 投開票日の前倒しは野党の準備が整わないうちに仕掛けた奇襲だが、はたして……

プロフィール

おぐらおさむ
作家、漫画家。22歳で漫画家デビュー、35歳で作家デビュー、社会問題全般に関心が高く、歴史、時代劇、宗教、食文化などをテーマに執筆をしている。2004年、富山大学講師。 2008~2009年、JR東海新幹線女性運転士・車掌の護身術講師。空手五段。

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