岸田の財政健全化か 高市の積極財政か
政治・2022-02-15 18:49岸田内閣が割れている。岸田総理が直轄する緊縮財政派の「財政健全化推進本部」と、高市早苗政調会長の下にある積極財政派の「財政政策検討本部」だ。
さらに岸田総理の緊縮財政派の後ろ盾は麻生元財務相。高市政調会長のバックには安部元総理がそれぞれ最高顧問となっている。
財政健全化は、1975年に国家の借金である赤字国債を発行したことにはじまり、その後歳出削減を試みてきたが、減ることはなく以来自民党内部では国家の借金を減らし健全化するという財政健全化派と、もっと政府の財政を出動すべきという財政積極派に分かれて議論が続いている。
2021年度末の国債発行残高は1000兆円を超え、これは20年度の税収のおよそ16年分に当たる。
この莫大な国家の借金を少なくともいまは返さなくてもいい。自国通貨を発行できる国は、財政赤字が膨らんでも破綻しないというのが、積極財政派の考えで、もっと国債を発行してお金を国民にバラ撒けというもの。
緊縮財政派は「税は国家の収入であり、税金から借金を返そう」というもの。この考え方には当然、増税が視野に入っている。
おもしろいことにリベラル派といわれる岸田総理は保守的な緊縮財政を主張し、保守派といわれる高市早苗政調会長はリベラル的な積極財政を主張していることだ。
一説によると、夏の参院選で野党に付け入らせないため、あえて自民党内で対立する論を戦わせているのでは? という説がある。
政策決定には最終的に高市政調会長の了承が必要なため、そこそこ高市政調会長の顔を立てて、ある程度のバラ撒き政策をやり、増税もやるつもりらしいという人もいる。かつてアベノミクスで増税をやりたくなかった安部元総理が、財務省と麻生財務相の反対のため消費増税をストップできなかったのと似ている。
もしそうだとしたら、緊縮にせよ積極にせよ、そこに国民のことは眼中にあるのだろうか?
プロフィール
おぐらおさむ
作家、漫画家。22歳で漫画家デビュー、35歳で作家デビュー、社会問題全般に関心が高く、歴史、時代劇、宗教、食文化などをテーマに執筆をしている。2004年、富山大学講師。 2008~2009年、JR東海新幹線女性運転士・車掌の護身術講師。空手五段。
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